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大陸の面積が従来の図法より正確な「イコールアース図法」の提唱者が公表した同図法の世界地図で、北方領土がロシア領と同じ色で描かれていたことが9月9日、分かった。イコールアース図法は、国連総会で日本を含む164カ国の賛成で使用を促す決議案が採択されたばかり。地図への注目が国際的に高まっており、誤った領土表記が世界に広がる恐れがある。
問題の地図は同図法を共同で提唱したトム・パターソン氏が「イコールアース・コム」で無料公開し、同図法の地図で最も簡易に入手できるもの。国連決議を働きかけた「地図を直せ」運動の公式サイトで「正しい地図」として紹介され、通販大手アマゾンでも印刷版が販売されている。
地図は北方領土以外の日本列島を青く塗る一方で北方領土のみロシアと同じ薄緑色で表示。ロシア語の島名をカタカナで表記し、「ロシアが実効支配し、日本が領有権を主張」と注釈している。
北方領土を「ロシアが不法占拠する日本固有の領土」とする日本政府の立場と食い違う。
地図では、ロシアが占領するウクライナ南部クリミア半島がウクライナともロシアとも違う無色で描かれている。ウクライナは表記が政府の立場と相いれないとして、9月4日の国連総会の採決を棄権した。
日本の外務省で国際機関を担当する専門機関室は産経新聞の取材に対し、「国連の採択は地図ではなく、地図の図法に関するものだった」とした上で「北方領土に関する政府の立場は不変で、必要に応じて対処する」としている。
パターソン氏は自身のサイトで米政府や民間の地図を参考にしたとしているが、米政府公表の日本地図は注釈付きで北方領土を日本に含めている。
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提唱者、北方領土扱いは「名目よりも事実上」考慮
パターソン氏は9月9日夜、産経新聞の取材に応じ、同図法の世界地図で北方領土をロシア領と同じ色で描いたのは「名目よりも事実上の状態」を考慮したからだったと説明した。適切な指摘があれば地図を更新する可能性も排除しなかった。
パターソン氏は「世界は大きく美しいが、散らかった場所でもあり、画一的なルールではすべての地政学的状況に対応できない」とした上で、北方領土の色について「承認するかはさておき、ロシアが北方領土を占拠しており、ロシアと同じ色とした」と説明した。島名を日本語からロシア語のカタカナ表記に変えたのは翻訳者の判断で、経緯は不明という。
9月11日時点で、日本語版・英語版で北方領土の色・名前の更新が確認された(イコールアース・コムの画像から切り出し)
また、ロシアが占領するウクライナ南部クリミア半島を両国のどちらでもない無色にしたのは、事実上の状態を優先するルールの「例外」だったと解説。ロシア語版ではロシアと同じ色で表示されているが、「ロシアの教師らが地図を国内で展示した際に当局とトラブルを抱えないようにする配慮だ」という。
台湾は中国と同じ色で表示されている一方、中国向け以外の地図では「台湾」の字体は他国の国名と同じものを使っており、「争いのある地域については例外も設けている」とした。
パターソン氏は地図は「常に更新されるもの」で「適切な助言は歓迎している」とも回答した。
(産経新聞)
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