冷涼産地ビクトリア州を中心にピノ ノワールとシャルドネの現在を紹介
美術出版社 がワイン専門誌『Winart』2026年秋号を2026年9月4日に発売した。今号では「オーストラリア 冷涼産地ビクトリアが描く、ピノ・ノワールとシャルドネ 適地適性がひらく未来」と題し、オーストラリア・ビクトリア州のワインを特集する。現地取材を通じて、ヤラ・ヴァレーやモーニントン・ペニンシュラなど主要産地を巡り、土地の個性を映し出すワイン造りの現在を紹介。さらに、メルボルンのアートやカフェ文化、自然環境など、ワインを起点とした地域の魅力にも光を当てる。

冷涼産地ビクトリアが生み出す新たなスタイル
かつて濃厚で力強い味わいがオーストラリアワインの象徴とされた時代から、現在はテロワールや造り手の個性をより繊細に表現する方向へと潮流が変化している。そのなかで存在感を高めているのが、冷涼な気候を持つ産地。特集の中心となるビクトリア州は、海に近い地域から昼夜の寒暖差が大きい山間部まで、多様な地形と気候を擁する。こうした環境の違いが、ピノ・ノワールやシャルドネを中心に、土地ごとの異なる表情を生み出している。誌面では、ヤラ・ヴァレー、マセドン・レンジズ、ギップスランド、ビーチワース、モーニントン・ペニンシュラという5つの主要産地を取材。ジャイアント・ステップス、メイヤー、ランバート・ワインズ、プレイス・オブ・チェンジング・ウインズ、ウィリアム・ダウニー、バス・フィリップ、クーヨン・ワインズ、ポルペロ・ワイナリー、カスターニャ、サヴァテールという10の生産者を紹介する。畑ごとの個性を引き出す手法や伝統的な醸造への回帰、新たな品種への挑戦など、それぞれ異なるアプローチを通してビクトリアワインの現在地を探っている。




ワインから読み解く土地と文化
本特集では、ワイン産地を単に生産地として捉えるのではなく、地域文化や旅の視点からも紹介している。州都メルボルンは、ストリートアートをはじめとする多様なアートシーンや独自のカフェ文化で知られる都市だ。ヤラ・ヴァレーではワインとともに豊かな自然や野生動物との出会いがあり、モーニントン半島では海岸線や天然温泉など異なる景観を楽しめる。こうした環境と文化は、ワインの背景を理解するための重要な要素でもある。気候や地形だけでなく、人々の暮らしや地域文化まで含めて土地を捉えることで、一本のワインが生まれる風景を立体的に伝える構成となっている。

オーストラリア4州の歴史と最新動向を紹介
第2特集「歴史から最新トレンドまで オーストラリアワイン講座」では、西オーストラリア州、南オーストラリア州、ニュー・サウス・ウェールズ州、タスマニア州を取り上げる。各州の基礎情報に加え、注目される産地や品種、伝統的なワイン産地で進むスタイルの変化、次世代の生産者による試みなどを紹介。オーストラリアワインの歴史を築いてきた重要な生産者にも焦点を当て、現在へと続く変化を俯瞰する。さらに各地域を象徴するワイン20本やワインショップの情報も掲載し、歴史、土地、造り手、味わいを横断しながらオーストラリアワインを知るためのガイドとして構成されている。

『Winart』
1998年に創刊したワイン専門誌。ワインを中心に、食、旅、文化を含めたライフスタイルを紹介し、国内外の生産地や造り手、ワインを取り巻く最新動向を発信している。
美術出版社
1905年創業。『美術手帖』『Winart』などの定期刊行物をはじめ、美術、デザイン、建築など芸術分野の書籍や展覧会カタログを刊行し、アートと社会をつなぐ事業を展開している。
『Winart』2026年秋号書籍情報
発売2026年9月4日価格1,800円+税仕様156ページ A4URLhttps://tinyurl.com/5h8j9w7m
