男は詐欺的なテキストメッセージを送信するため、不正な携帯電話アンテナを構築
不正な携帯通信アンテナを運用し、通信事業者のセキュリティ対策を回避して詐欺SMSを送信していたとして、英国の男性に3年8か月の実刑判決が言い渡されました。
ロンドン市警察によると、ランカシャー州プレストン在住のMohammed Faiyaz Iqbal(43)は、この技術の使用に関する「複雑な捜査」を経て、先月判決を受けました。
同氏は2024年5月24日、マンチェスターのTrafford Shopping Centreの駐車場に停車していたバンの中で逮捕されました。
警察によると、捜査員はこの車両が多数の詐欺SMSが一般市民に送信されていた場所の近くにいたことを突き止め、逮捕に至りました。
車両の捜索では、前方部分から複数の携帯電話が発見されました。バン後部には特注の木製コンパートメント内に隠されたSMSブラスターシステムが見つかりました。
SMSブラスターは、多くの場合持ち運び可能で、小型の携帯電話基地局に偽装された装置です。詐欺犯が正規の通信インフラを装って使用するケースが少なくありません。
バン後部から発見された機器には、電源装置やWi-Fi機器のほか、車両の屋根に設置されたアンテナが含まれていました。警察は「装置は電源が入っており、携帯電話上のアプリケーションと連携して実際に使用されていた」と説明しています。
この装置は、通信事業者のネットワークセキュリティ対策を回避することで、近くにある端末へSMSメッセージを直接送信することが可能でした。当局によると、これは英国の法執行機関がSMSブラスターを確認した初の事例です。
Dedicated Card and Payment Crime Unit(DCPCU)のAndrew Little警視正は、次のように述べました。「この装置の押収は、既存の通信安全対策を回避しようとする新たな脅威への対処において重要な一歩です。銀行業界および通信業界のパートナーと緊密に連携しながら、詐欺行為に関わる者を特定し、追跡し、司法の裁きを受けさせる取り組みを継続していきます。」
Mohammed Faiyaz Iqbalは、Royal Mailなどの正規組織になりすましたメッセージを送信し、受信者から決済情報や個人情報をだまし取ろうとしていました。これは「スミッシング(smishing)」と呼ばれる手口で、SMSを利用したフィッシング攻撃の一種です。
押収された携帯電話の解析では、7,859件の漏えいした決済カード情報が見つかりました。また、自宅の捜索では追加の銀行関連情報に加え、3枚の偽造英国運転免許証も発見されました。これらは犯罪収益の資金洗浄に利用するなりすまし口座の開設に使われていました。
同氏は、虚偽表示による詐欺1件、詐欺に使用する物品の所持1件、犯罪収益の取得および所持1件、偽造身分証明書所持1件、無線通信機器の無許可使用1件の罪で起訴されました。
その後、2026年3月9日の初公判で有罪を認め、先月の2026年8月28日に3年8か月の実刑判決を受けました。有罪を認めたことにより、刑期は3分の1減軽されています。
有罪判決に至るまで、DCPCUの捜査員はBT、Virgin Media O2、VodafoneThreeなどの通信事業者のほか、Sky、National Cyber Security Centre(NCSC)、Ofcomと協力して捜査を進めました。
違法な通信設備を利用して市民を欺こうとした事案で警察が逮捕を行ったのは、今回が初めてではありません。2024年にも、ロンドン市警察は同様の手口に関与した2人の男を逮捕しています。
本記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
