スシロー、ニューヨークに米国1号店 チップ不要で回転ずし文化を発信へ

回転ずしチェーン「スシロー」を展開するフード&ライフカンパニーズは、米国初となる店舗を2026年10月、ニューヨーク・マンハッタンのタイムズスクエア地区に開業する予定です。世界有数の観光地である同地区への出店を通じ、日本発の回転ずしの仕組みと、比較的利用しやすい価格帯を米国市場に持ち込む狙いです。

新店は地下1階から地上2階までの3フロアで構成し、すしのほか、サイドメニューやデザートを含めて200種類以上の商品を用意します。日本で親しまれている回転ずしのスタイルを軸にしながら、現地の食文化にも対応したメニューを加える方針です。「エビダブルチーズロール」や「漬け生サーモンのいぶりがっこクリームチーズ乗せ」など、米国向けの商品も提供するとしています。

価格設定は、マグロ、サーモン、エビ、ホタテなどのにぎりを、2貫で5ドルからとします。商品に応じて6ドル、8ドル、10ドルの計4価格帯を設け、皿の色で価格を分ける方式を採用します。為替水準によって変動するものの、最安価格は日本円でおよそ800円に相当します。

店内では、各席に設けた大型画面から注文する仕組みも導入します。注文端末を使い、客が好みの商品を選ぶ日本の店舗と同様のオペレーションを取り入れることで、言語や利用経験の違いがある旅行客や地元客にも分かりやすい店舗づくりを目指します。

特に打ち出すのが、米国の外食市場では一般的なチップを求めない運用です。表示価格に加えてチップを計算する必要がない点は、客にとって総支払額を把握しやすく、回転ずしを日常的に利用してもらうための差別化策になりそうです。

高価格化するNYのすし市場で勝負

ニューヨークでは日本食、とりわけすしが広く定着する一方、高級な「おまかせ」店からカジュアル業態まで競争も激しくなっています。その中でスシローは、1皿ごとに好みの商品を選べる回転ずしの利便性と、チップ不要を組み合わせ、より気軽な食事の選択肢として存在感を示せるかが焦点です。

フード&ライフカンパニーズの山本雅啓社長は、タイムズスクエアを世界への情報発信の場所として期待していると説明しています。同エリアは世界各地からの来訪者が集まるため、米国内での認知拡大にとどまらず、スシローのブランドを海外へ発信する拠点にもなり得ます。米国1号店の集客力や運営の定着は、同社が今後米国で出店を広げる際の試金石となります。

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