ウェザーニューズは8月14日、8月13日に千葉県で発生した記録的な大雨「令和8年8月千葉豪雨」について、アプリ利用者から寄せられた約2万件の報告を分析した結果を発表した。浸水・冠水の被害を示す報告のうち55.7%は、ハザードマップなどで示される浸水想定区域や低位地帯の「外」から寄せられていた。従来は水害リスクが高いとされてこなかった場所でも、多くの被害が起きていたことになる。
分析に使ったのは、8月13日14時から24時までに千葉県内から寄せられた9938件のウェザーリポートと、「一番水位が高かったときの浸水状況」を尋ねた緊急アンケートの回答約1万件(10,009件)だ。コメントはすべてAIで判定して被害を示すキーワードを含むものを抽出し、国や都道府県が定める浸水想定区域、国土交通省が算出した低位地帯、気象庁レーダーによる積算降水量と重ね合わせた。

※クリックすると拡大画像が見られます
その結果、被害報告のうち低位地帯または浸水想定区域の内側から寄せられたものは44.3%、外側からのものは55.7%だった。想定区域外の報告は千葉市中央区や緑区、柏市、八千代市などに集中しており、「ペリエ1階浸水」「千葉駅ロータリーもすごい」「JR常磐線のアンダーパスが冠水し通行止め、車が水没している」など、河川の氾濫ではなく、下水道などの排水能力を超えた雨水が道路やアンダーパスにたまる「内水氾濫」型の被害を伝える内容が中心だった。
区域外で被害が広がった要因とは
区域外で被害が広がった要因として、同社は短時間に非常に大量の雨が降ったことを挙げる。一般的な下水道が処理できる雨量は1時間に50mm程度だが、今回は1時間に100mmを超える、およそ2倍の雨が降った。排水が追いつかず、道路などに水があふれたとみている。浸水想定区域図はあくまで河川の氾濫を前提にしたシミュレーションのため、内水氾濫が主体となる今回のような都市型水害では区域外でも被害が多発し得ることが、データの重ね合わせで浮き彫りになったという。
一方で、従来から水害リスクが高いとされてきた地域でも被害は大きかった。市川市では、江戸川・大柏川水系の氾濫想定区域に含まれる原木インター付近から「道路が冠水し、車が半水没してエンジンが停止」との報告があった。埋立地の低地である千葉市美浜区のほか、市原市、松戸市でも想定区域内からの報告の割合が高く、松戸市では新坂川の増水に加え、「新松戸付近のアンダーパスは冠水通行止」「1階は床上浸水」との報告があった。
同社は、水害リスクが高いとされる場所では実際に被害が起きやすい一方、それだけでは今回の被害の全体像を説明できないと結論づけている。なお同社は、被害報告の動画を地図上で見られる「被害動画報告マップ」も公開している。
Amazonで現在開催中のセールを見る
Amazonのアソシエイトとして、CNET Japanは適格販売により収入を得ています
