2026年7月16日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:EU
トピック:子どもの権利

7月13日、欧州連合(EU)の「オンライン上の子どもの安全に関する特別委員会」は、SNSプラットフォームの有害な設計の問題に取り組むために、さらなる措置を講じるよう提言する報告書を発表した。
専門家で構成された委員会が、子どもたちが安全にインターネットを利用できるようにする必要性を強調しているのはまったくその通りだ。10代の若者のSNS利用を禁止することは、解決策にならない。アムネスティが長年主張してきたように、主要なSNSプラットフォームや人工知能(AI)チャットボットに組み込まれた、依存を促し利用者の行動を操作するような設計を見直し、子どもの権利と安全を尊重するのは、テクノロジー企業の責任だ。
専門家委員会は、年長の10代の若者に対する一律的な利用禁止措置は適切ではないとした。また、13歳を超える子どもに対する国レベルの禁止措置についても、継続的な評価を行うことを条件としており、プラットフォームの設計変更を実現するまでの過渡的な対応にすぎないとの認識を示した。委員会が示すように、議論の焦点は年齢に応じた設計であるべきで、子どもの発達段階に応じた能力や、オンライン環境を自ら形づくりたいという願望と権利を理解する必要がある。プラットフォームによるリスク軽減策の評価や、安全なプラットフォームとは何かを判断する規制上の評価においては、市民社会団体や独立した研究者とともに、子どもたちも実質的に参加できるようにしなければならない。
EU機関と加盟国は今後、強固なデジタル規制の共通枠組みの構築に注力すべきだ。そのためには、一般データ保護規則(GDPR)、デジタルサービス法(DSA)、AI法、そして今後制定されるデジタル公正法を、実効性を伴って着実に運用していかなければならない。
背景情報
欧州委員会は、オンライン上で子どもを安全に守るための人権に根差した枠組み策定を支援するため、子どもの権利、健康、神経科学、心理学、コンピュータサイエンス、デジタルリテラシーなどの専門家による特別委員会を設置した。専門家委員会の提言が7月13日に公表され、欧州委員会はこれを基に、欧州における子どものオンライン上の安全への取り組み方針を決定することになる。
2025年、オーストラリアは16歳未満の児童によるSNS利用を禁止する法律を世界で初めて導入した。欧州でも数カ国で、同様の規制の導入が議論されている。フランスでは政府が2026年9月までに15歳未満の児童に対する利用禁止措置を実施したいと考えているが、欧州委員会は同法案が既存のEU法に抵触する可能性があるとして、マクロン政権に警告している。
アムネスティ国際ニュース
2026年7月13日
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