
JPSA さわかみ S.LEAGUE 26-27《S.ONE》開幕戦「第30回茨城サーフィンクラシック 河原子プロ」はDAY-5を迎え、いよいよ最終日となった。
会場は曇り空から時折、小雨が落ちる天候。風はサイドオフで、波のサイズはコシハラ。コンディションを見極めたうえで、競技はショートボードのセミファイナルからスタートした。
脇田紗良
佐藤李
まずはショートボード女子のセミファイナル。H-1は脇田紗良と佐藤李の対戦。脇田は前日からの好調をそのまま持ち込み、キレのあるリエントリーを連発。7.50、6.00を揃えて主導権を握り、佐藤を突き放して決勝進出を決めた。
川瀬心那
鈴木莉珠
H-2は鈴木莉珠と川瀬心那の一戦。鈴木が前半に6.25ポイントをスコアし、バックアップ4.05と合わせて10.30ポイントをマーク。一方の川瀬は5.50と5.30をまとめ、トータル10.80ポイント。鈴木も勢いのあるサーフィンを見せたが、あと一歩届かず、川瀬が逃げ切ってファイナルへ駒を進めた。
脇田紗良
川瀬心那
決勝は脇田紗良と川瀬心那の顔合わせとなった。脇田はキレたライトの波をつかみ、6.50ポイントを先取。さらにクリティカルセクションへ鋭く当て込んだリエントリーで7.50ポイントを重ね、一気にリードを広げた。
川瀬のニードは10.00ポイントという厳しい状況。しかし、終盤にライトの波でノートリムから2発を決め、7.00ポイントをスコア。ニードを7.01ポイントまで縮めたものの、そこでタイムアップ。脇田が怪我からの復帰戦で嬉しい優勝を手にした。
脇田紗良
脇田紗良
「すごく嬉しいです。このアールドットサーファーさんがサポートしている試合で優勝できて、やっと優勝できたので嬉しいです。」と脇田紗良が語った。
「そうですね、ココナも凄くサーフィンも上手いですし、スマートにやってくる選手だと思ってたので、自分も先手必勝じゃないですけど、最初から攻めて決めようって決めてたので、流れが良くて、良い波を端っこで乗れて良かったです。
脇田紗良
そうですね、アンダープライオリティだったので、時間を有効活用できたらなと思って。1発でも結構点数が出てた大会だったので、こう 1発攻めていいサーフィンで点数出せたらなと思ってました。
今回マスターズでも活躍した父、脇田貴之も彼女のウイニングボードを持って勝利の喜びを分かち合った。「おめでとうと言ってくれて。多分目の前で担がれてるの見るの初めてじゃないのかなって思うので。父の前で優勝できてよかったです。
「今年まだ 1年、長い 1年が続くと思うので、 1試合 1試合大事に、次につなげられるような試合を毎試合できたらなって思ってます。優勝できて本当に嬉しいです。次も QS が続くと思うので、今後とも応援よろしくお願いします。」
川俣海徳
大音凛太
続いてショートボード男子。セミファイナルH-1は川俣海徳と大音凛太の対決となった。川俣が5.00と6.75をまとめ、トータル11.75ポイントで先行。大音も1本を返したものの、その後は勝負を決める波を待つ展開となった。しかし、ポテンシャルのあるセットは最後まで入らず、川俣が決勝へ進出した。
松永大輝
加藤翔平
H-2では松永大輝と加藤翔平が対戦。開始直後、加藤がスピードに乗った流れるようなライディングを見せ、インサイドではエアーで締めて7.25ポイントをスコアした。しかし、松永も負けてはいない。
つかんだライトの波でフルレールからリエントリーを連発し、8.00ポイントのエクセレントを獲得。一気に試合を振り出しへ戻した。その後もバックアップを着実に上げて加藤を追い込み、最後まで逆転の波を待った加藤にチャンスは訪れず、松永が決勝進出を決めた。
松永大輝
川俣海徳
決勝は川俣海徳と松永大輝の一戦。松永は序盤からライトの波をしっかりとつかみ、7.00ポイントで先制する。川俣も3発のマニューバーをまとめるが4.00ポイント止まり。さらに松永はバックアップ6.00を加え、トータル13.00ポイントまでスコアを伸ばした。
川俣のニードは9.00ポイント。最後まで逆転の可能性を探ったものの、状況は変わらずタイムアップ。松永大輝が《S.ONE》で嬉しい初優勝を果たした。
松永はセミファイナルでも見せたように、波の選択とプライオリティの使い方が際立っていた。優先権を失えばすぐにポジションを変え、離れた場所の波でバックアップを上げていく。
その状況判断と波を見る力は群を抜いていた。ビッグウェイブで培った経験がコンテストでも噛み合い始めている。これがさらに完成度を増せば、常勝への道も見えてくるだろう。
松永大輝

「とても嬉しいですね。やっぱり S2で1コケして、そこからの優勝は本当に何か不可能なことはないみたいな、それをちょっと体現できたかなって思ってます。」と先週の大洗のS2で初戦敗退を喫した事を例に上げて松永大輝が語った。
ファイナルヒートについては「1本目が鍵になると思ったんで、まず待とうかなと思ったんですけども、開始早々にいきなりあの波が来たんで、本当にそこが物凄く大きかったなと思ってます。」
松永大輝
松永のぶれない強い心はどこから来るのかという問いに、「自分を信じ切ることと、普段からの試合に対しての準備だったりが、自信につながってきたと思います。」と言い、ノースショアを攻める力を身につけるには「小さなことを積み重ねて、諦めなければできる」と語った。
「いつも応援ありがとうございます。本当にこの優勝は本当にみんなのおかげでできたと思ってるんで、本当に感謝を忘れずに、これからもサーフィン活動をしていきたいと思います。」と最後にはファンへの感謝で締め括った。
関谷利博
山田桂司
東川泰明
小野誠
続いて行われたマスターズの決勝には、関谷利博、山田桂司、東川泰明、小野誠が顔を揃えた。
序盤は小野が積極的に仕掛けるも、縦への一発が決まらずインコンプリート。関谷も波をつかむがスコアをまとめられない。東川はポイントを探しながら的確にアプローチを重ねていく。
そんな中、山田がセットをつかむと、ワンターンで6.00、さらに8.50のエクセレントを叩き出し、一気に試合をコントロール。このまま山田の優勝かと思われた残り3分、ドラマが待っていた。
関谷がつかんだライトの波で、ノートリムから3発を当て込む見事なライディングを披露。これに9.50ポイントのエクセレントスコアがつき、大逆転。関谷利博が嬉しいマスターズ初優勝を飾った。
関谷利博
関谷利博

「いやぁ、嬉しいすね。なんも言えね(笑)」と第一声ジョーク混じりに関谷が語った。
「最後に来た波で逆転できる自信はありました。狙っていた波で、ちょっとサイズが小さかったけど、2発目縦に入れられずフローター気味になっちゃったんですけど最後は思い切り縦に上げれたんで、どうかなと思っていたんですけど。ジャッジも9点台くれて。ありがとうございます。」
「今回はずっとバックサイドで攻めようって心に決めてました。若い選手たちに良いところ見せれて、担いでもらって、気持ち良いっす。みんな応援に来てくれて、その前であんな感動的な逆転ができ本当嬉しいです。鴨川のみんなでパーティやりましょう。」
吉川広夏
内田鈴音
ロングボード女子の決勝は、吉川広夏と内田鈴音の対決。13歳の内田が女王・吉川をどこまで追い込めるかに注目が集まった。
しかし、試合は吉川の独壇場となった。沖から波をつかむと、ハングファイブ、ハングテンでつなぎ、カービングターンで再びクリティカルセクションへ戻る。
吉川広夏
吉川広夏
そこからインサイドまで乗り継ぐ教科書のようなライディングを披露し、7.17と8.17をまとめてトータル15.34ポイント。圧巻の内容で優勝を決めた。
内田も積極的に攻めたが、崩れの早い波への対応に苦戦し、思うようにスコアを伸ばせなかった。それでも13歳とは思えないスキルと表現力を見せており、今後が非常に楽しみな存在である。
吉川広夏
吉川広夏
吉川広夏
「ホッとしてます。嬉しいです。あの 1本いい波を乗られてしまったら絶対スコアされてしまうなと思って。 セミファイナル、ファイナルとすごく若手の選手たちが勝ち上がってきてるんで、自分もそれに負けないように、すごく今回のヒートは集中してやってました。」と吉川が語った。
波は結構今回のピークは見えてたんですけど、ファイナルはもう少しうまくできたんじゃないかっていう、なんか自分の反省点もあって、海から上がってきて、もう少し今のピークは左だったのかなとか、待つところ、そういう調整なんかしてました。
ROUND 1 から全部のヒートでエクセレントを出していた好調さに関して聞かれると「今回はノーズライディングだけじゃなくて、ターンの練習もすごくしてきましたし、うまくそれがここの波とボードがすごく合わさってスコアにつながったので、それは本当に嬉しく思ってます。」と答えた。
「この後は US オープンでカリフォルニアに行ったり、海外の転戦も続くので、しっかり海外の経験を生かしながら、国内の大会にもつなげて、もっともっとレベルアップしていきたいと思います。 今回、会場まで他県から応援してくださった方もいて、本当に力になりました。 皆さん、応援ありがとうございます。」
瀬筒雄太
西崎公彦
男子ロングボードの決勝は、瀬筒雄太と西崎公彦の対戦となった。瀬筒はアウトからノーズを決め、カービングターンから再びレールをセットし、ノーズライディングでインサイドまでつなぐ完成度の高いライドで8.17ポイントをマークし、試合をリードする。
西崎もハングテンにソウルアーチを見せて応戦したが、ライディングが単発になりスコアを伸ばしきれない。試合後半は潮が上げ、波はワイドで速いブレイクへと変化。両者とも肩の張った波を待ち続けたが、大きな逆転劇は生まれず、瀬筒雄太が見事優勝を果たした。
浜瀬と石井に担がれる瀬筒雄太
瀬筒雄太
瀬筒雄太
「長い5日間でしたね。まあ、本当にほっとしたというか、実質こういうプロツアーの優勝経験はなくて、やっぱりものすごく緊張してたんで、結果としてこういう形になったのはとても、ホッとしてますし、嬉しく思います。」と瀬筒が語った。
長く大会に出てない期間がありながら、 S 2、そして S 1 まで出ようと思ったきっかけについて聞かれると瀬筒が丁寧に答えた。
瀬筒雄太
「そうですね。 大会自体は、こう、ジャッジクライテリアに合わせてサーフィンするのとか、僕はあんまり好き、好きではないというか、まあそういう好みの問題もあったんですけれども、やっぱり一つは自分の、えー、自分より年下の世代のロングボーダーの子がたくさん出てきたことですね。
僕が出てた時は十代だったので、ほとんどの人が、自分より年上の方だったんですけれども、若い十代の子が出て、大会で勝ちたい子とかの相談に乗ったり、コーチングしたりもしてる中で、自分が大会の経験を積んでないのに、教えることにちょっと説得力がないというか。
瀬筒雄太
それにロングボードは40歳超えてもチャンピオンになれる可能性があると自分は思ってたので、初心に戻って、実際にその優勝する背中とか、試合のやり方みたいなものを示すことができれば、それが何より若い子に刺激になるんじゃないかなっていうことと、
まああとは浜瀬選手ですよね、やっぱりずっと勝ってたので、やっぱりそこで僕が、出ることで、ロングボード界が刺激になればいいなという思いですね。まあ他にも理由はいっぱいあるんですけど。 はい、そんな感じです。
あと若い子たちに言いたいのは、やっぱり大きな視点を持ってサーフィンしてもらいたいですね。 どうしても試合に出るっていうことは、あの勝ちに執着しちゃうんですけれども、ロングボードっていうのは、すごく魅力的なものだと思います。
やっぱりショートボードが始まる前のものですし、いろんなデザインがありますし、海外にもいろんな文化があります。 自分は十代でツアーを辞めてから海外に行って、ものすごくいい刺激を受けて、それが今のやっぱり自分のサーフィンのスタイルの土台になっているので
瀬筒雄太
ツアーを回ることも、もちろん大事だと思いますけれども、それと同時にやっぱり海外に出て、いろんな波を、いろんなロングボーディングをやっぱり体感して、その自分の表現力というか、サーフィンのバラエティと言いますか、そういう奥深さをもっと広げると僕はいいのかなというのは感じています。
そうですね、ルーキーオブザイヤーが今年規定が変更したということで、今年も狙えるというふうに運営の方が言ってたので、2回目のルーキーオブザイヤーを狙いつつも、まあ正直カレントリーダーになるのは初めてなので、緊張もしますし、一応全戦フォローするつもりではいるので、いい結果を残せるように頑張りたいと思います。と今シーズンの意気込みを語った。
これで《S.ONE》開幕戦は終了。次戦となる《S.TWO》開幕戦「IBARAKI BREAK 鉾田プロアマオープン」は、7月25日から26日(予備日27日)、茨城県鉾田市・とっぷさんて下ポイントで開催される予定だ。
引き続きS.LEAGUEの動向は下記からチェック!
S.LEAGUE:HP
https://sleague.jp/
JPSA:HP
https://www.jpsa.com/
JPSA さわかみ S.LEAGUE 26-27 《S.ONE》開幕戦
「第30回茨城サーフィンクラシック 河原子プロ」
日程:7/8-12(予備日13)
場所:茨城県日立市 河原子北浜海岸岸

ショートボード男子優勝:松永大輝 女子優勝:脇田紗良
男子2位:川俣海徳 女子2位:川瀬心那
男子3位:加藤翔平、大音凛太、女子3位:鈴木莉珠、佐藤李
ショートボード
男子
優勝:松永大輝(¥1,200,000+「さわかみ特別賞」¥100,000)
2位:川俣海徳(¥450,000+「さわかみ特別賞」¥100,000)
3位:大音凛太、加藤翔平(¥230,000 +「さわかみ特別賞」¥100,000)
女子
優勝:脇田紗良(¥450,000 +「さわかみ ブースト賞」¥750,000)
2位:川瀬心那(¥220,000 +「さわかみ ブースト賞」¥230,000)
3位:佐藤李、鈴木莉珠(¥120,000 +「さわかみ ブースト賞」¥110,000)
マスターズ男子優勝:関谷利博

マスターズ男子
優勝:関谷利博(¥200,000)
2位:山田桂司( ¥150,000)
3位:東川泰明( ¥100,000)
4位:小野誠(¥ 50,000)

ロングボード女子優勝:吉川広夏、男子優勝:瀬筒雄太
ロングボード男子2位:西崎公彦、女子2位:内田鈴音
ロングボード男子3位:中山祐樹、石井乃亜、女子3位:宮崎友祈子、山口晴菜
ロングボード
男子
優勝:瀬筒雄太(¥600,000 +「さわかみ ブースト賞」¥600,000)
2位:西崎公彦(¥270,000 +「さわかみ ブースト賞」¥180,000)
3位:石井乃亜、中山祐樹( ¥120,000 +「さわかみ ブースト賞」¥110,000)
女子
優勝:吉川広夏( ¥ 300,000 +「さわかみ ブースト賞」¥900,000)
2位:内田鈴音( ¥140,000 +「さわかみ ブースト賞」¥310,000)
3位:山口晴菜、宮崎友祈子(¥120,000 +「さわかみ ブースト賞」¥110,000)
asovina inc presents「ASOVINA HIGH POINT AWARD」」(賞金 ¥100,000)
※ 大会期間中(2日目以降)に記録された各クラスの最高シングルスコアを対象とした特別賞。
ショートボード男子:加藤翔平(QF 8.75)
ショートボード女子:佐藤李(R2 8.25)
ロングボード男子:浜瀬海(R2 9.17)
ロングボード女子:吉川広夏(QF 9.0)
マスターズ:関谷利博(F 9.5)
プレゼンター
日立市 市長 小川春樹 氏
さわかみグループ代表 澤上龍 氏
ディーツフードプランニング 専務取締役 安部克彦 氏
株式会社横浜ビール 代表取締役 高橋智己氏
日立サーフィン連盟の会長を務める井上凡慈氏とJPSA / S.リーグチェアマンの 大野修聖氏が来年以降の開催を約束。
