Amazon EU で部長やって感じた「高まる日本人の価値」、今こそ海外出稼ぎせよ に続き、では、具体的にどのようにグローバルキャリアを築くべきでしょうか。進路を「現地就職か、日本からの派遣か」「外資系か、日系か」のマトリックスで分類すると、以下の4つのアプローチが見えてきます。

グローバルキャリア獲得の4象限マトリックス

(1)【難易度:中】外資日本支社(国内採用・日本発)

グローバル共通の企業文化で働ける

日常的な海外拠点とのネットワーキングが可能

ただし、支社から本社(海外)へのトランスファーは競争が激しい

(2)【難易度:低】海外駐在員(国内採用・日本発)

企業側のビザサポートや手当、福利厚生が極めて手厚い

日本勤務時より高いポジションを経験しやすい

ただし任期付きであり、時差による「二重就労」や、現地で日本的環境に閉じこもるリスクも。

(3)【難易度:高】直現地就職(現地採用・海外拠点/外資系企業)

文字通りのグローバル環境と直結

日本人固有のスキルや人脈のレバレッジが必要

キャリアの土台構築に工夫が必要だが、エクスパットとして逆輸入を狙う道も。

(4)【難易度:中】現地法人採用(現地採用・海外拠点/日系企業)

日系企業が現地で日本人を募集するケース

日本勤務を挟まず、ダイレクトに希望国で働ける

ただしビザサポートがない場合や、エントリーポジションが多い傾向。

どのルートが正解ということはありません。筆者自身、これまでのキャリアの変遷(総務省、米国でのスタートアップ、Panasonic North America、Amazon Japan、米Amazon本社、Amazon EU)の中で、これら4つの領域の多くを実体験してきました。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自身のライフステージに合わせて選択することが重要です。

見落とされがちな「パートナー・家族とのアラインメント」

アプローチを検討する上で、スキルやビザ以上に重要なのが、「人生のパートナーと価値観をすり合わせる」という視点です。

グローバルキャリアにおいては、配偶者や家族のキャリア、生活環境の激変がセットでついて回ります。この根本的な人生観のすり合わせを怠り、留学や海外赴任が決まった段階で初めて問題が顕在化し、長年連れ添ったのにもかかわらず、結果として離別を選ばざるを得なくなるケースを多く見てきました。人生は短いです。最初から「お互いのキャリアと生活をどうすり合わせていくか」を対話し、共通のインフラとして握っておくことが、グローバル挑戦の隠れた大前提となります。

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