執筆:外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村 勉
※6月25日執筆
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は113.00円前後、ニュージーランド(NZ)ドル/円は92.46円前後で取引が開始されました。
22日は米国とイランの和平協議で「60日以内の最終合意に向けたロードマップ(行程表)で合意した」と発表されたことを好感し日米株価指数の上昇を背景に豪ドル/円は113.44円、NZドル/円は92.76円前後まで上昇する場面もありました。ただ、同日に片山財務相とベッセント米財務長官がオンラインで緊急会談をしたことを受けて、円が買い戻された影響から反落。その後は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測が高まり、全般的に米ドルが強含む中で、豪ドル、NZドルは対米ドルで売られたました。一方、円は本邦政府・日銀による円買い介入への警戒感が強く米ドル/円の上昇ペースが抑えられたことから、クロス円は軒並み低下。豪ドル/円は111.35円前後、NZドル/円は91.06円前後まで下落しました(執筆時)。

コアインフレ加速もRBAの予想の範囲内

24日に発表された豪5月消費者物価指数は前年比+4.0%と前月(+4.2%)から伸びが鈍化。一方、コアCPIにあたる同CPIトリム平均は+3.6%と市場予想(+3.5%)以上に前月(+3.3%)から伸びが加速していました。もっとも、豪中銀(RBA)が5月に公表した金融政策報告では6月時点のCPIを+4.8%、CPIトリム平均を+3.8%と予想していましたので、RBAの見通しを大きく下回る状況は続いています。
翌25日には豪5月雇用統計と豪5月個人消費支出が発表され、豪5月雇用統計では雇用者数が市場予想(3.25万人増)を上回る4.03万人増となりましたが、前月分が1.86万人減から4.07万人減へ大幅に下方修正。また、大幅に増加した雇用者も大半が非常勤雇用者だったため、見た目ほど良い内容ではありませんでした。豪家計消費支出は前月比+1.3%と前月(-1.1%)から消費が持ち直しました。4月は中東紛争の影響による航空機のフライトキャンセルなどの旅行関連の払い戻しが大幅に増加しましたが、これが通常の水準に戻ったことが大きな要因でした。

これらの経済指標を総括すると、次のように整理できます。
・CPIは予想ほど加速していない(金利据え置き要因)
・雇用は悪化していないが、さほど強くもない(金利据え置き要因)
・家計消費は前月の悪化から回復(利上げ期待が急速に高まるほどではない)
となります。
そのため、オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)で見るRBAの年内利上げ織り込みは、週初の70%強から45%程度まで低下しています。

米国が年内に利上げ、その利上げ時期も今後の経済指標次第では前倒しされる可能性がある状況で米ドル高基調となっているため、豪ドルは金利差の観点から当面上値が重くなりそうです。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は、日足一目均衡表の雲を下抜けました。これにより①ローソク足が雲の下、②転換線が基準線の下、③遅行線がローソク足の下、と三役逆転が発生しています。目先の下値目途は心理的な節目となる110.00円となりそうです。その下の水準では3月31日安値(108.79円前後)がサポートとなります。この水準を下抜けると、調整が一段と加速する可能性がありそうです。一方、上値は一目均衡表基準線が目先のレジスタンスとして意識されそうです。この水準を上抜けることが出来れば、雲の上抜けを試す動きとなりそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表】※6月25日時点

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:109.500-113.500、NZD/JPY:89.500-92.500

6/29週のイベント:

06/30 (火) 10:30 NZ 6月製造業購買担当者景気指数(PMI)
06/30 (火) 10:30 豪 豪準備銀行(RBA)、金融政策会合議事要旨公表
07/01 (水) 10:30 豪 5月住宅建設許可件数
07/01 (水) 10:45 中国 6月RatingDog製造業購買担当者景気指数(PMI)
07/02 (木) 07:45 NZ 5月住宅建設許可件数
07/03 (金) 10:45 中国 6月RatingDogサービス部門購買担当者景気指数(PMI)

道を歩いているときに上の方に違和感を感じて見上げると、電線に中型サイズのインコが5羽止まっていました。越冬とかはどうするのか気になり調べてみたところ、東京で野生化しているインコの大半は「ワカケホンセイインコ」で日本の冬も問題ないようです(私が見たものが同種かは不明)。

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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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