2026年の春節の期間は、2月15日〜23日の9日間でした。
中国政府による春節前の発表では、中国国内の移動者数が過去最高となる延べ95億人に達すると予測されており、春節における旅行需要の高まりがうかがえます。
一方で、政府の訪日自粛要請の影響により、ここ数年のトレンドとは異なる動きも見られています。
そこで本記事では、2026年の春節のトレンドや訪日インバウンド動向について振り返ります。
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春節連休の中国国内旅行が過去最高に中国の文化観光部は2月24日、春節連休中の中国国内の旅行者数が5億9,600万人に達し、2025年の春節連休(8日間)と比較して9,500万人増加したと発表しました。
また国内観光支出額は8,034億8,300万人民元に達し、旅行者数・支出額ともに過去最高を記録しました。
春節連休の旅行トレンド続いて、2026年の春節連休の主要旅行トレンドを見ていきましょう。
東アジア・東南アジアが人気の中心に今年の春節期間では、中国国内の旅行だけでなく海外旅行市場も活発でした。中国のOTA・Fliggy(フリギー)では海外旅行向け航空券、ホテル、アクティビティの予約がいずれも前年比30%程度増加しました。
人気の海外旅行先については、OTA各社のレポートによって多少の違いが見られますが、近中距離では韓国やタイ、香港、マカオ、インドネシア、マレーシアなどが挙げられました。長距離旅行では欧州やオーストラリア、ニュージーランドなどが人気で、Fliggyによるとオマーンやカザフスタン、南アフリカ、カタール、アルゼンチンへの旅行が前年比200%以上増加したといいます。
また、2026年冬季オリンピックの開催地となったイタリアは、今年の春節旅行で人気の旅行先となり、旅行者数は前年比でほぼ倍増しました。
家族旅行や地方都市への旅行が増加美団旅行によると、春節旅行のトレンドとして家族旅行が挙げられています。春節期間中のファミリー向けチケットの予約は前年比76%増となったほか、旅行サイトの马蜂窝(マーファンウォー)によると、ユーザーの68%を家族旅行客が占め、親・子・孫の三世代旅行が34%を占めました。
また、伝統的な春節の過ごし方とは異なる、新しいスタイルの帰省や旅行を意味する「逆春節旅行」がトレンドになっているようです。その特徴として、混雑を避けて知名度の低い地方都市を観光するスタイルが挙げられています。
多くの観光地や都市を巡る旅行よりも、普段とは異なる場所でリラックして過ごす「スロートラベル」が主流となっており、宿泊や飲食、体験型アクティビティが重視されています。马蜂窝によると、無形文化遺産体験の検索数は前年比180%増と急増し、その中心をZ世代が占めていることがわかりました。
外国人観光客の中国旅行も人気に
春節が2024年12月にユネスコの無形文化遺産に登録されたこともあり、近年では中国人だけでなく、外国人観光客にも春節期間中の中国旅行が人気です。
OTAのQunar.comによると、今年の春節期間中における外国人観光客の航空便の予約件数は前年比で20%増を記録し、韓国、ベトナム、シンガポールなどからの観光客が多かったようです。
上海や北京、広州などのほかに、春節ムードや民俗体験イベントを楽しめる都市の人気が高まり、山西省や雲南省などの地域がQunar.comにおける外国人客の人気急上昇ランキングとして挙げられました。
最新の訪日インバウンド動向今年の春節は近年のトレンドとは異なり、中国のOTAが発表する人気旅行先に日本が挙げられていません。
中国政府が2025年11月より日本への渡航自粛を要請している影響で、航空便の減便などが続いています。実際に12月の訪日中国人客数は前年同月比45.3%減、1月は同60.7%減となりました。
春節を含む2月の訪日客数については、3月中旬に日本政府観光局(JNTO)から発表される訪日外客統計のデータを待つ必要がありますが、ここでは現在判明している範囲で最新のインバウンド動向をお伝えします。
関連記事:訪日中国人数6割減でも 「インバウンド全体としては好調」【観光庁長官会見】
成田空港で中国路線の出国者数が約4割減に
成田空港では、1月の中国路線の旅客便発着回数は前年比で30%減少し、中国政府の渡航自粛要請による影響が見られています。
各社報道によると、春節期間中においても、成田空港の中国路線を利用した出国者数が前年比41%減となる4万4,605人だったことがわかりました。
関連記事:成田空港の1月国際線外国人旅客数、ほぼ前年並み 中国路線は3割減
インバウンド需要の多様化で「前年並みか微増」という見方も観光庁によると、従来から中国人客の割合が多い施設は一定程度の影響が見られるものの、おおむね他市場で需要が補われている状況となっているようです。
実際に大阪では、春節期間では一部で予約キャンセルが発生しているものの、インバウンド全体としては「前年並みか微増」という見通しが示されています。
ほかにも京都では、渡航自粛要請によって中国人客が減少したという声が聞かれたものの、春節期間においては国内客や他市場の増加によって「ほとんど影響がない」と回答した事業者が6割を超えました。
Booking.comやインタセクト・コミュニケーションズによる春節前の調査では、日本人気が継続しているという結果も発表されており、一定の訪日需要は維持されているという見方もできます。
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