(CNN) 米連邦当局がジョージア州南東部にある韓国・現代自動車の工場「メタプラント」へ強制捜査を行い、475人を拘束したことが分かった。トランプ現政権が米国内の職場で行った移民摘発としては最大規模になった。

強制捜査は4日、ジョージア州サバンナの西約40キロにあるエラベルの巨大工場で行われた。米国土安全保障捜査局(HSI)のシュランク特別捜査官によると、拘束された者の大半は韓国国籍。拘束者の国籍の内訳については情報を持っていないとした。

シュランク氏によると、拘束された475人は全員、米国内で違法に居住・就労していた疑いがある。不法入国した者、ビザ(査証)免除で入国し就労が禁じられていた者、ビザの期限を超過して不法滞在していた者もいるという。

ジョージア州南部地区の連邦検察事務所は声明で、強制捜査の際に複数人が逃走を図り、一部は「敷地内の汚水池へ逃げ込んだ」と明らかにした。

声明では「捜査員はボートを使って水中から彼らを引き揚げた。うち1人は泳いでボートの下にもぐり込み、転覆させようとしたが無駄に終わった。これらの者は身柄を拘束され、不法労働者であることが確認された」と説明している。

シュランク氏は、一部の労働者が請負業者もしくは下請け業者だった可能性を指摘。「誰がどの会社で働いていたのかを正確に把握するため、引き続き捜査に取り組んでいる」とも述べた。

現代自動車の広報担当者はCNNに対し、身柄を拘束された者に現代自動車に直接雇用された従業員はいないとの見方を示した。

「本日の時点で、拘束者の中に現代自動車の直接雇用者はいないと理解している。当社はこの場所で働く全員の安全と健康を最優先しており、事業を行うあらゆる場所ですべての法令を順守している」としている。

ジョージア州エラベルにある現代のEV製造工場「メガプラント」=6月2日/Elijah Nouvelage/Bloomberg/Getty Images
ジョージア州エラベルにある現代のEV製造工場「メガプラント」=6月2日/Elijah Nouvelage/Bloomberg/Getty Images

現代自動車のメタプラントは約1170ヘクタールの巨大施設で、現代の電気自動車(EV)製造施設および、現代とLGエネルギーソリューションの合弁EVバッテリー工場の二つの部分からなる。

AP通信によると、今回の強制捜査により、EVバッテリー工場の建設は中断された。

LGは拘束された労働者のうち何人が同社の雇用者で、何人が請負業者や下請け業者だったのかについて、CNNの質問に答えなかった。

現代は2022年、ジョージア州との合意を発表し、ブライアン郡に「完全電気自動車およびバッテリーの製造に特化した米国初の施設」を建設すると明らかにした。

メタプラントは8500人の雇用を創出すると見込まれていた。

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