ハタハタの資源管理について議論する協議会が開かれ、昨シーズンの漁獲量が記録の残る中で最も少なかったことなどが報告されました。
再び禁漁期間を設けることなど資源保護に向けた踏み込んだ意見も複数出され、県や漁業関係者は今後さらに議論を重ねていくことにしています。
太田朋孝記者
「水揚げ量が危機的状況になっているハタハタについて話し合う会議の会場には多くの報道機関が集まっていて、関心の高さがうかがえます。このあと県や漁業関係者が資源管理について議論を交わします」
県は、秋田市で開かれた協議会で昨シーズンの漁獲量が記録の残る中で最も少なかったと報告しました。
学識経験者 大竹敦座長
「ハタハタ資源対策、資源回復のために何ができるのかを、もう一度改めて考えてみたいと思います」
昨シーズン、沿岸の季節ハタハタ漁の漁獲量は県全体で118.2キロで、前のシーズンの5%にとどまりました。
一方、沖合の底引き網漁も現時点で5,798キロで、前のシーズンの4割足らず。
県はいずれも「水揚げがほとんどない状況」と判断しています。
秋田と同じ系統のハタハタがとれる青森、山形、新潟、富山も厳しい状況で、この5つの県の合計漁獲量は前のシーズンの半分にも届かない16.2トンでした。
県の調査によりますと、県沿岸には産卵のための海藻は十分あったものの、ハタハタが産みつけた卵はわずかしか確認されていません。
将来の資源回復につながる0歳魚はここ数年ほとんどとれず、改善の兆しも見えない状況です。
ハタハタが深い海で産卵しているかを分析するための初めての調査でも、仕掛けた網に卵はありませんでした。
水温が高すぎるとハタハタの成長に悪影響が出ることはわかってきていますが、資源が減った明確な原因の特定にはいたっていません。
県水産振興センター 松井崇人主任研究員
「今季からの実績からですね、操業しても収益がほぼ期待できないという状況になっているので、コストの面からも考えると、操業の実施についても考えていく必要があるのではないかと」
県は産卵の環境の変化を詳しく調べるため、新たに水中ドローンを使った調査も行うことにしています。
協議会では、1992年から3年間行った禁漁をめぐって踏み込んだ意見も出されました。
秋田県漁協 清野忠春組合長
「今、ここまでハタハタがいなくなってもうほとんどゼロに近い状態。だとすればこの先ハタハタをとるのかとらないのか。どうするのかということを考えなければいけない時期ではないんでしょうか」
秋田県漁協 菅原一理事
「限界が来てるんじゃないかなと、それで思い切って。また。回復するかどうかわかりませんけども。何年間、ハタハタ禁漁と。いう方向のほうが今後のためになるのではないかなと」
沿岸漁業部会 西方強座長
「禁漁か…。いやそれは理想だけどな。理想はそうだけど、現実的には厳しいと思う。もしやるとすればさっき言ったように、他県。他県と足並みそろえてやらねば。秋田県だけでやるのはどうかなと思う」
流通加工部会 金森俊和座長
「近県の連携というのは大事だけども、基本的には秋田がやっぱりイニシアチブをとって方向性を立てないと、周りはついてこないと」
秋田県漁協 伊藤貴洋理事
「ハタハタとる漁師を納得させるためにも。収入減った分とか、いくらか、支援してもらえれば(禁漁も)考えると思います」
山田潤一 脇本地区運営委員長
「ここまで落ちちゃえば、資源の回復というよりは種の維持。ですね。そういう観点から見ていくほうがいいのかなと」
もはや高級魚となっている県魚ハタハタ。
県や漁業関係者は次のシーズンに向けて、今後、禁漁の是非を含めてさらに議論を重ねていくことにしています。
※4月28日のABS news every.でお伝えします
