
7月8日、ドイツ連邦統計庁が発表した5月の輸出は前月比1.4%減と、予想以上に減少した。ハンブルグ港で2月撮影(2025年 ロイター/Fabian Bimmer)
[ベルリン 8日 ロイター] – ドイツ連邦統計庁が8日発表した5月の輸出は前月比1.4%減と、予想以上に減少した。対米輸出が2カ月連続の減少となった。関税導入を見越した駆け込み需要の反動が見られた。
ロイターがまとめた市場予想は0.2%減だった。
輸入は前月比3.8%減。
貿易黒字は184億ユーロ(216億ドル)で、4月の157億ユーロから増加した。
欧州連合(EU)諸国への輸出は前月比2.2%減少した。EU域外への輸出は前月比0.3%減少。対米輸出は7.7%減、対中輸出は2.9%減だった。
コメルツ銀行のシニアエコノミスト、ラルフ・ソルビン氏は「米国の関税引き上げが今回の輸出の急激な落ち込みに大きく寄与したのは間違いない」と述べた。
対米輸出は前年同月比で暦年・季節調整済みベースで13.8%減少した。
ソルビン氏は、対米輸出が2月に前月比8.5%増、3月には同2.4%増となったのは、多くの企業が米国の関税引き上げを回避するため、前倒しで出荷したことが要因と分析した。
EUと米国が関税回避で合意しなければ、ドイツの米国向け輸出は今後数カ月間引き続き減少するとの見方を示した。また現時点でそうした合意の可能性は低いと予想した。
INGのマクロ部門グローバル責任者、カーステン・ブルゼスキ氏は、4月と5月の輸出減少は、主に2月と3月に見られた前倒し出荷の反動によるものだと述べた。
「ドイツの輸出品は価格に影響されにくい分野が多いことから、(米国の)10%の関税は対応可能なはずだ」と語った。一方で、ドルや他の通貨に対するユーロ高が輸出業者にとって懸念要因になっているとの見方を示した。
4月と5月のマクロ経済データは、独経済が第2・四半期に再び停滞するか、わずかな縮小に陥る可能性があることを示唆していると述べた。
ハンブルク商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は「EU経済の回復はドイツの輸出が持ち直すための重要な前提条件だ」と指摘した。
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