
「年収300万円前後でも日本で働きたい」インド人学生は9割超…日本で働くモチベーションとは?【1671人アンケート調査】
(THE GOLD ONLINE)
たとえ年収が300万円前後でも「日本で働きたい」と答えるインド人学生の割合は9割にのぼりました。しかし同時に、過半数の学生は「米国やドイツに比べて日本の給与は低い」と感じているようです。それでもなぜ彼らは日本で働くことを視野に入れているのでしょうか。本記事では、調査結果の詳細とその背景について、Zenkenの田中志穂ダイバーシティ事業部長が解説します。
「年収300万円前後でも日本で働きたい」インド人学生は9割超
Zenkenが2025年2月に実施したインドの工科系大学の学生に対するアンケート調査によると、「日本の新卒平均年収(280万〜350万円)でも日本で働きたい」と回答した学生の割合が9割を超えた。円相場の下落や日本企業の給与水準の低迷にも関わらず、ほとんどのインドの学生は日本への就職への大きな障害にならないと考えていることが浮き彫りになった。
有能なIT人材の不足に悩む日本企業にとって獲得のチャンスが広がっていると言えそうだ。
日本で働きたい理由「仕事のやりがい」が8割
調査はZenkenがインド・ベンガルールなどの15の工科系大学の学生(3〜4年生)を対象に2月4〜10日に実施し、1671件の回答を得た。為替レートは1インドルピー=1.77円で計算した。
アンケートで「日本の新卒平均給与は280万円〜350万円ですが、同程度の給与をもらえる場合、日本で働きたいと思うか」と質問したところ、「はい」との答えが92.7%を占めた。「いいえ」は7.3%に過ぎなかった。
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「はい」と答えた人に理由を聞いたところ、最も多かったのは「仕事のやりがい」で78.1%を占めた(複数回答)。インド人の間では日本が技術大国とのイメージが強く、最先端の技術を学びつつ仕事ができる環境を希望するインド人学生が非常に多い。
次に多かったのは「文化(アニメなど)」で75.9%に達した。日本のアニメや音楽、漫画はインドでも特に10代・20代の若者を中心に支持を集めているといわれ、日本での就職熱にもつながっているようだ。
このほか、「治安・安全」との回答も61.2%に達した。米国など先進国でも所得格差の拡大や民族問題などを受けて、一部都市で治安が悪化しているとされ、日本の治安の良さがインド人学生をひきつけている。
「別の海外で働くためのステップ」も42.2%、「国はどこでもよく海外で働きたい」も35.5%と多かった。「物価が安い」の回答も27.3%あった。
「日本は米国やドイツより年収が低い」と感じる学生は過半数
アンケートに協力した全ての学生に「日本は米国やドイツなどに比べて年収が低いと感じるか」と尋ねたところ、「はい」との回答は53.7%だった。
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インドで就職する場合の想定される年収を聞いたところ、最も多かったのは「55万〜90万円」で36.1%だった。
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インドは高成長を続けているものの、日本も含めて海外の先進国で働いた方が現時点では大幅に収入を得られると見られる。「日本の新卒平均年収では日本で働きたくない」とした学生に、どの程度の年収を希望するか聞いたところ、最も多かったのは「年収に関係なく、日本での就職に興味がない」で31.1%だった。
次に多かったのは「543万〜724万円」で23%。一部の学生は日本での就職でもかなりの高収入を期待していることがわかる。「452万〜543万円」も17.2%、「724万円超」も13.9%に達した。
著者:田中 志穂
