カンヌ国際映画祭が開催中の南仏カンヌで18日、日本の新興映画会社「K2 Pictures」が記者会見を開き、国内外から新たな投資を呼び込み、映画製作を行うファンドを設立すると発表した。趣意に賛同する映画監督の岩井俊二さん、是枝裕和さん、白石和彌さん、西川美和さん、三池崇史さんらと組み、映画製作を進めていくという。
4K「七人の侍」、カンヌで世界初上映…是枝裕和監督が熱弁「黒沢明が初めて全作品を見た監督」
記者会見に登壇した(左から)紀伊氏、三池監督、西川監督、ゆりやんレトリィバァさん(18日、フランス・カンヌで) 日本映画は主に、複数の企業が資金を持ち寄る「製作委員会方式」で作られている。宣伝などで多面的な展開が出来るといった利点がある一方、海外法人や国内の新たな投資家の参入が難しくなっている上、ヒットが見込める企画でなければ多額の資金が集まりにくいという課題が指摘されている。
ファンドの設立は、こうした状況に風穴を開ける狙いがある。ファンドでは投資を募り、積み上がった資金で一定期間、複数の映画製作を行う。単一の作品への投資ではないため、ヒットするかしないかという不確定要素に左右されにくいのがポイントだ。また、映画の公開や配信にあたって、映画会社が取る手数料も通例より下げることで、投資家やクリエイターへの利益還元も増やしていくという。大作や海外展開も視野に入れる。
ファンドの概要を説明する「K2 Pictures」の紀伊宗之代表取締役CEO(18日、フランス・カンヌで) 同社は東映で「シン・仮面ライダー」などを企画、プロデュースしてきた紀伊宗之氏が代表取締役CEOを務め、昨年8月に事業を開始。記者会見には国内外の報道機関が数多く詰めかけ、紀伊氏は英語で「日本映画に、新しい生態系を作りたい」と意気込んだ。また、会見には三池監督と西川監督、さらに同社から映画監督としてデビューすることが発表されたお笑い芸人、ゆりやんレトリィバァさんも登場した。 西川監督は「キャリアを重ねると自信や希望が膨らんでいくと思っていましたが、なぜか行き止まりにつっかえるような感覚を覚えていた」と明かし、「日本の映画の仕組みを大きく変える、非常に挑戦的なこと。頼もしく思い、ぜひその船に乗ってみたいと思った」と期待していた。
![[映画] 日本発の映画製作ファンド設立、「製作委員会方式」に風穴を…岩井俊二・是枝裕和監督らも賛同 [映画] 日本発の映画製作ファンド設立、「製作委員会方式」に風穴を…岩井俊二・是枝裕和監督らも賛同](https://www.walknews.com/wp-content/uploads/2024/05/1716044597_20240518-OYT1I50140-1-1024x576.jpg)