「LEICA DG MACRO 45mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S.」のレビュー第五回 ボケ編を公開。
簡易的なまとめ
前後の偏りが少なく、色収差の影響が少なく、口径食の影響も許容範囲内。癖が少なく、使い勝手のよい綺麗なボケが得られるレンズです。口径食や撮影距離が長い場合は「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」より見劣りする部分があるものの、少なくともマクロ域では同程度。(60mm F2.8 のほうが少し後ボケ寄り)
It exhibits minimal front-to-back distortion, minimal chromatic aberration, and vignetting that remains within acceptable limits. This lens produces a clean, natural bokeh with few quirks, making it very user-friendly. While it may fall slightly short of the “M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro” in terms of vignetting and at longer shooting distances, it performs on par with it, at least in the macro range. (The 60mm F2.8 produces a bokeh that leans slightly more toward the background.)
*当ブログのレビューは冒頭に断りが無い限り、自費購入となっています。
LEICA DG MACRO 45mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S.のレビュー一覧
前後ボケ
綺麗なボケ・騒がしいボケとは?
綺麗なボケとは、輪郭が目立たず、背景がなめらかに溶けるような描写。被写体が背景から自然に浮かび上がり、見る人の視線を主題へ導きやすい。ポートレートや花の撮影で好まれることが多く、「柔らかいボケ」「なめらかなボケ」と表現される場合もある。
騒がしいボケとは、背景の輪郭や模様が強調されて見えるボケ。木の枝や葉、フェンスなど細かな模様が二重線になったり、ざわついた印象になったりする。背景が目立ちすぎるため、主題への視線が分散することがあります。
ボケの良し悪しは単純に明るいレンズほど優れるわけではなく、球面収差の補正状態やレンズ構成、絞り羽根の形状などによって変化します。また、撮影距離や背景との距離によっても印象は大きく変わります。
ボケの評価には好みも大きく関係。一般的にはなめらかなボケが高く評価されることが多いものの、被写体や作品の雰囲気によっては、少し騒がしいボケが独特の立体感や個性を生む場合もあります。そのため、ボケの質はレンズの性能だけでなく、写真表現の一部として捉えることが重要。


後ボケ
滲みを伴う柔らかい描写ではないものの、収差を補正した綺麗なボケです。前後ボケに質感の違いは無く、ニュートラルな傾向。色収差も良好に補正され、ボケの色付きは穏やか。
前ボケ
前述の通り、前後ボケ質の違いは目立ちません。使い勝手の良い描写です。
玉ボケ
口径食・球面収差の影響
玉ボケとは、背景や前景にある小さな光源が、丸い光の円として写るボケ表現のこと。夜景のイルミネーションや木漏れ日、水面の反射などでよく見られる。一般的に、明るいレンズほど大きな玉ボケを作りやすく、背景を印象的に演出できるため、ポートレートやスナップ撮影で人気がある。
理想的な玉ボケは、円形で輪郭が目立たず、内部の明るさが均一な状態で。しかし実際にはレンズ設計の影響により、さまざまな特徴が現れることがある。例えば、輪郭が明るく縁取られた玉ボケは背景が騒がしく見えやすく、内部に同心円状の模様が現れるものは「玉ねぎボケ」と呼ばれる。


影響が強い


影響が弱い
また、画面周辺では玉ボケが円形を保てず、楕円形や猫の目のような形に変形することがある。これは周辺部で光が一部遮られるためで、「口径食」と呼ばれる現象によるもの。
実写で確認
隅に向かってやや強めの口径食が発生するものの。玉ボケの内側は滑らかで綺麗、色収差の影響も少なく、使いやすい描写です。口径食はF5.6-8.0くらいまで残存するため、玉ボケを重視する場合はOM SYSTEMの60mm F2.8 Macroが有利。




ボケ実写
至近距離


口径食がやや強めですが、全体は滑らかで綺麗な描写。ボケが大きいので粗さがしをしても欠点は見当たりません。
近距離


ボケが少し小さくなっても綺麗なボケ描写は継続。中央から隅まで滑らかな描写です。
中距離


さらにボケが小さくなると、ボケの硬さが少し気になり始めます。しかし、ボケは滑らかで綺麗であり、悪目立ちする描写ではありません。
ポートレート
全高170cmの三脚を人物に見立て、絞り開放(F2.8)で距離を変えながら撮影した結果が以下の通り。
中距離まで問題ありませんでしたが、フレームに全身を入れるような撮影距離ではボケの縁取りが強く、2線ボケの兆候が見られます。ボケが小さいので目立ちませんが、気になる場合は少し絞ったほうが良さそう。
上半身くらいまで近寄ると、ボケの欠点は目立たなくなります。
まとめ


前後の偏りが少なく、色収差の影響が少なく、口径食の影響も許容範囲内。癖が少なく、使い勝手のよい綺麗なボケが得られるレンズです。口径食や撮影距離が長い場合は「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」より見劣りする部分があるものの、少なくともマクロ域では同程度。(60mm F2.8 のほうが少し後ボケ寄り)
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作例
オリジナルデータはFlickrにて公開
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