2026年は「循環・回帰・再⽣」をシーズン・テーマとし、一部展示替えを行う。6月7日から公開の夏の展示では、2名のアーティストが登場。1980年バンコク生まれのサニタス・プラディッタスニーは、現代美術に加えランドスケープ・アーキテクチャーやデザインも手がけるアーティストだ。《ザ・サウンド・オブ・ナオシマ》では、島内に点在する「直島八十八箇所」と呼ばれる小さな祠にある石像や看板などへの敬意を背景に、禅の公案「隻手の声(片手で鳴らす音を心耳で聞く)」に着想を得たインスタレーションを展開する。周囲の自然に溶け込むように設置された作品は、タイの伝統技法と島の素材を組み合わせ、瞑想的な体験へと観る者を導く。
絵画、彫刻、建築、絵本、ロボット開発など、幅広い表現領域にて国内外で活躍し、アーティストであり批評家でもある1955年生まれの岡﨑乾二郎は「端しき、ことの葉」展を開催。1990年代より継続的に直島で展⽰を⾏ってきた岡﨑の近年の最新作を含む、ベネッセアートサイト直島所蔵の作品群を中⼼に展示が構成される。「岡﨑乾⼆郎と直島」という時間軸、「⾔葉と絵画の関係」、そして「回帰」を手がかりに、直島との関係で⽣まれた作品を含む時代の異なる作品を通して、⽇常の⼩さな断⽚がつながり、記憶を呼び起こし新しい認識を開いていく可能性を探る。
直島では、たえずアートプロジェクトが進行中だ。建築家・西沢大良が改修を手がけた直島・宮ノ浦地区のギャラリー、宮浦ギャラリー六区を舞台に、瀬戸内海地域の景観、風土、民俗、歴史などについて調査、収集、展示し、アーカイブ空間を創出する場としてスタートした瀬⼾内「 」資料館のサテライト展示も、同時期にスタートする。家族で直島に移住し、地元の人々と協働しながら島のアーカイブを制作しているアーティスト下道基行が2019年に同館で企画した、1930年代から2000年代初頭にかけて瀬⼾内を撮影した岡⼭の写真家・緑川洋⼀の写真・資料展⽰から、1950年代の直島の製錬所で働く⼈々の姿を捉えた写真展⽰を再構成して紹介する。
