(CNN) ウクライナは6日未明、ロシアの製油所や軍事施設に対して大規模なドローン(無人機)攻撃を仕掛けた。クレムリン(ロシア大統領府)肝いりの国際フォーラムが最終日を迎えていたサンクトペテルブルク一帯でも、複数の施設が攻撃対象となった。
ウクライナ軍によると、攻撃目標には海軍施設や石油貯蔵施設、ターミナルが含まれていた。
ウクライナのドローンが大挙してレニングラード州を狙ったのは、ここ数日で2度目。ロシアは3日未明にこの地域上空で約60機を撃墜したと発表していた。「プーチン大統領版ダボス」と呼ばれることが多い「サンクトペテルブルク国際経済フォーラム」が開幕する数時間前のタイミングだった。
ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、「昨夜、我々のドローンは約1000キロの距離を飛んでサンクトペテルブルク地方へ向かい、敵海軍の兵器庫やクロンシュタットの基地を目指した」と説明した。
クロンシュタットはバルト海東部におけるロシア海軍の主要基地で、修理や補給の拠点となっているほか、海軍の学校も置かれている。3日には、クロンシュタットに停泊していたロシアの軍艦がウクライナのドローン攻撃を受けた。
ロシア国営タス通信によると、クロンシュタットでは6日、数時間にわたって交通規制が敷かれた。
サンクトペテルブルクのベグロフ市長は6日、テレグラムへの投稿で「サンクトペテルブルクは軍用ドローンによる大規模攻撃を受けた」と説明。3人が負傷したと明らかにした。
サンクトペテルブルク周辺にも攻撃があり、レニングラード州のドロズデンコ知事は「レニングラード州上空で計141機のUAV(無人航空機)が撃墜された」と明らかにした。
ドロズデンコ氏によると、600人以上が避難した村では消火活動が続けられた。CNNはロシア海軍の兵器庫がある地域から立ち上る濃い煙の映像について、位置情報を特定した。

ロシアのクラスノダール地方への攻撃後、煙が立ち上る様子=6日/@ZelenskyyUA/X
今回の攻撃の2日前、ゼレンスキー氏は国際経済フォーラムで演説する準備を進めるプーチン氏に公開書簡を送り、4年に及ぶ戦争の終結を求めていた。プーチン氏はこれを「無礼」と一蹴し、ゼレンスキー氏の真意に懐疑的な見方を表明。ロシア大統領府の報道官は、もしゼレンスキー氏が協議を望むなら「(ロシアの首都)モスクワに来ればいい」と述べていた。
ウクライナは現在、前線沿いの幾つかの地域で優位に立っているとみられる。
ゼレンスキー氏の書簡はロシアの富豪が政治指導者や意思決定者と親睦を深めるイベントの最中に送られており、このタイミングは偶然ではないとみられている。ロシア経済は苦境にあり、ゼレンスキー氏は経済界の有力者の間で高まる不安につけ込みたい考えだ。
