
パリ発デトロイト行きのエールフランス378便が5月20日、エボラ出血熱への警戒を理由にアメリカ当局から空域進入を拒否され、カナダのモントリオールにダイバート(目的地変更)していたことが明らかになりました。当初は機内でのウイルス感染やパニックが懸念されましたが、厳格な水際対策に伴う手続き上のミスが原因であったことが判明しています。
事態が発覚したのは、同便に搭乗していた乗客によるSNSや海外の巨大掲示板へのリアルタイムの投稿でした。機内アナウンスで「エボラ出血熱の制限区域からの渡航者が搭乗しているため、アメリカ当局から着陸許可が下りない」と説明があり、目的地をモントリオールに変更する旨が伝えられると、機内には一時緊張が走りました。
しかし翌21日になり、現地情報によると原因はコンゴ民主共和国からの乗客が、パリのシャルル・ド・ゴール空港で誤って当該便に搭乗してしまったことでした。
現在、アフリカ中部ではエボラ出血熱が発生しており、アメリカ政府は対象国に直近の滞在歴がある渡航者に対し、入国ルートを特定の空港(ワシントン・ダレス国際空港など)に限定する厳格な水際対策を敷いています。今回のデトロイト行きの便には本来、対象の乗客は搭乗できない手はずでしたが、手続きのミスにより搭乗してしまいました。これを把握した米国税関・国境警備局(CBP)が、急遽空域進入の拒否と着陸不許可の判断を下したとみられています。
モントリオールに着陸後、カナダ公衆衛生局の検疫官が直ちに対象の乗客を診察しましたが、結果は「無症状」であり、健康状態に問題がないことが確認されています。Photo : Air France
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