同社は福井市で20年以上、レストラン事業を中心に複数の飲食店を運営している。2019年には、チーズ料理専門店「RUNNY CHEESE」を立ち上げた。しかし、コロナ禍で外食需要が落ち込んだことを受け、店舗で提供していたスイーツを全国に届けるため自社ECサイトを開設した。

「ギフト用途の顧客が多いことを踏まえ、パッケージを含めた贈り物としての見せ方にこだわっている。箱を開封すると商品がきれいに見えるよう、箱の内側の色を商品に合わせて調整している。商品写真も実物と同じ色味・明るさで撮影し、サイトで見た印象のまま届くようにすることで、ギフトとして受け取った際の満足度を高めている。季節やイベントに合わせた特集ページの更新も重視しており、バレンタイン、ホワイトデー、母の日などの需要期には訴求内容を細かく調整している」(WEB販促マーケティング部・EC事業部部長・岩本敬太氏)と話す。

看板商品の「羽二重バターチーズサンド」は、福井の老舗和菓子店「村中甘泉堂」の羽二重餅を使用したスイーツで、地元の魅力を全国に届けたいという思いからEC向け商品として開発した。多層構造のため機械化が難しく、現在もすべて手作業で製造している。

「スタッフ20人で製造を行っており、需要増に対して生産のキャパシティーが課題となっている」(同)と話す。

顧客層は女性が8~9割、30~40代が中心だ。SNSでのインフルエンサーの投稿がきっかけとなり、サイトへの流入が増えている。商品の見た目の良さやパッケージの世界観が拡散の起点になったという。

同社は2022年から全国の催事への出店を開始し、年間約50カ所で販売している。

「催事で商品を知った顧客が自社ECサイトでリピート購入するケースも多く、オンラインとオフラインの相乗効果が生まれている。福井市のふるさと納税にも参加しており、飲食カテゴリーで寄付額が市内1位の実績を持つ」(同)と話す。

今後は、現在の冷蔵・冷凍品に加え、常温商品も発売する予定だ。

「ECでは遠方からの注文も多く、持ち運びや保存性に優れた常温商品の開発が欠かせない。羽二重餅を使ったスイーツを”新しい福井銘菓”として根付かせ、福井の魅力を全国に届ける存在に育てたい。福井といえばこれ、と言われる手土産を目指す」(同)と抱負を話す。

日本ネット経済新聞

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