ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.04.29 17:57

米国と特別な関係である国は(英国ではなく)イスラエルという診断が英国の対米外交最前線から出た。英国王チャールズ3世の米国国賓訪問で期待された両国の和解ムードに冷や水を浴びせた。

フィナンシャル・タイムズによると、クリスチャン・ターナー駐米英国大使は2月にワシントンを訪問した英国の学生らとの行事で、米英間の「特別な関係」という表現に対し「郷愁に浸っており過去指向的で多くの負担を抱えている」と拒否感を示した。この表現は第2次世界大戦直後に当時のチャーチル首相が作った。英国の戦後外交の資産を象徴してきた。

ターナー大使は続け「米国と特別な関係を持っている国がひとつあるならば、それはおそらくイスラエルだろう」と話した。彼は米英が安全保障の側面で深く関係していると認めながらも、「英国と欧州は米国の安全保障の傘に依存するのではなく、国防分野などで両国関係を再定義しなければならない」と指摘した。

発言の時期が注目される。同紙はターナー大使の発言が米国とイスラエルがイランを相手に軍事攻撃を敢行する数週間前に出てきたと指摘した。その後イラン戦争をめぐり米英の温度差が明らかになり両国の不和が水面上に浮上した。トランプ米大統領は英国がイラン戦争を十分に支援しないと不満を示し、スターマー英首相は「英国の国益に合致しない戦争に巻き込まれることを絶対容認しない」と対抗した。

チャールズ3世の訪米日程もありさらに大きな外交的負担になったという分析も出ている。英国の立場では王室外交を通じて両国関係の亀裂を縫合しようとするタイミングで悪材料が出てきた。

チャールズ3世は28日に米議会での演説で「両国が数世紀にわたり構築してきた同盟は本当に独特だ」と話した。続けて「この同盟は欧州と米国という2本の軸に基盤を置いた大西洋パートナーシップの一部。そのパートナーシップはいまいつになく重要だ」と強調した。

ターナー大使は未成年者性搾取犯ジェフリー・エプスタイン氏のスキャンダルに対しても言及した。彼は「このスキャンダルが英国王室の高位要人、駐米英国大使、さらに首相(スターマー氏)まで揺さぶったが、米国では事実上だれにも影響を及ぼさなかった」と指摘した。そして両国の政治システムの責任性の違いを見せる事例だと指摘した。

ターナー大使はスターマー首相のリーダーシップ危機に対しても加減のない評価をした。マンデルソン前大使の任命と解任をめぐる議論については「スターマー首相の任期を終わらせかねない危機だった」と話した。また、労働党が5月の地方選挙で大きく敗れる場合、党内でスターマー首相下ろしが始まるという見方も出した。高位外交官が現職首相の政治的生き残りの可能性に言及した事実自体が異例だ。

議論が拡散すると英外務省は火消しに出た。外務省報道官はこれらの発言が「学生を対象にした私的で非公式な発言。英国政府の公式な立場を反映するものでは絶対ない」と線を引いた。

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