
日本人初のUFC王者が沖縄から誕生するのか・・・。
4月11日(日本時間12日)。米国フロリダ州マイアミで開催される世界最高峰の総合格闘技団体UFCの大会で、那覇市出身の平良達郎選手が UFCフライ級王座に挑戦する。
沖縄から世界の頂点へ・・・。
日本人が誰もなし得たことのないUFC王座戴冠まであと一勝に迫っている。
2月27日、報道陣の取材に応じた平良選手の声をお届けする。

Q.タイトルマッチが決まってどういった心境で練習に取り組んでいるか
「タイトルマッチが決まった時は本当に嬉しくて。ずっとUFCのチャンピオンになることが目標だったので。「夢じゃないよな?」という感じでした。オファーをもらったその日から、一段ギアが上がった感じです」
Q.今回の対戦相手、チャンピオンのジョシュア・ヴァン選手の印象と、どういう戦いをしていきたいか教えてください。
「彼は僕よりも若い選手で、UFCに来てから自分よりも若い選手と戦うのは初めてです。彼のまだ見せていない弱い部分を試合の日に見せたい。ファイターとして気持ちが良いというか、彼のことは好きですし、本能で戦っているような選手なので、オクタゴンの中で向かい合うのが楽しみです」
「お互いにアジアを背負っていたり、アジアから世界で戦っているというところは似ていて、その点お互いハングリーなのかなと思います。まだまだ世界に実力を証明していかないといけない立場で、そのプライドがぶつかり合うのかなと思っています」

Q.相手はストライカーとして優秀な選手だと思いますが、理想の展開はありますか。
「ジョシュア・ヴァン選手は本当に打撃が強く、特にボクシングが上手なので、相手にのびのびボクシングをさせないようにしたいです。相手のいいところを出させないで、自分の得意なグラウンドに持ち込みフィニッシュするのが理想ですね」
Q.世界戦に向けて強化しているところは
「対戦相手がストライキングが強い選手なので、ボクシングの強化や打撃のディフェンスにフォーカスして練習しています。自分が彼を上回っている柔術のスキルや“極め”といった自分の武器も磨きつつ、打撃のディフェンスを強化しています」
Q.UFC挑戦から約4年が経ちました。タイトル戦までの道のりを振り返っていかがですか。
「UFCに来てから、負けも経験しました。1戦1戦、勝ってもどんどん新しい良い選手が出てきますし、成長しないと置いていかれるという感覚があって、それで自分を鼓舞できました。色々ありましたが、振り返ってみればあっという間だったなと思います」

Q.2024年ロイバル戦での敗戦をどう乗り越えて今があるのでしょうか
「ロイバル戦で負けて、“このままではいけない”と思ったのはもちろんですが、彼のようなトップで戦い続ける選手は、“自分を疑っていない”。自分に自信があるんだなと戦ってみてすごく感じました。自分も世界のトップだと胸を張って言えるように強くなろうと思いましたし、負けたあとも僕がチャンピオンになることを疑いませんでした。チームも「チャンピオンになる」と言ってくれましたし、負けてもなお期待してくれている、チームのみんなにすごく助けられました」
Q.あの時の自分と今の自分では、技術的にどういう部分が成長したと感じていますか
「練習内容も変わりましたし、技術面はもちろんフィジカルも鍛えて、心技体全てが1段も2段も上がったなと思っています。去年そこから2試合やりましたが、まだまだ見せていない部分があって。タイトルマッチは5分5ラウンドあるので、色々な新しい自分を見せたいです」
Q.3月には野球のWBCもあり世界で日本のアスリートの活躍が見られそうですが、4月のタイトル戦は、平良選手にとって、そして沖縄にとってどんな1日にしたいですか
「僕も元々野球をやっていたので、WBCは大好きで見ていました。それに負けないぐらいの熱をUFCのタイトルマッチでも持っていきたいです。そのためにもっと日本の格闘技を盛り上げて、1人でも見てくれる人が多くなればいいなと思います」

Q.「沖縄から世界の頂点へ」という目標が現実味を増してきましたね
「 修斗のときから松根さんと「沖縄から世界へ」という目標をずっと掲げてきました。UFCのチャンピオンベルトを獲ることによって、その言葉が現実になります。絶対に4月12日(日本時間)、ベルトを獲って沖縄に持って帰ります」
Q.改めてタイトルマッチで最も重要になるポイントは
「試合の経験も積んできたし、ずっとMMAに集中してきたので。その日にベストを持ってくる、自分との戦いでもあります。沖縄ですごく良い練習ができました。あとアメリカで6週間、しっかり怪我なくやり切って、自分のベストで挑むだけです」
Q.プレッシャーを感じる事はありますか。
「プレッシャーはありますが、それが良い意味で自分のモチベーションになっています。勝てば“日本人初“というのもありますし、重要な一戦というのはもちろん理解しているので。沖縄から応援に来てくれる人もいますし、みんなの思いも背負って勝ちに行きます」

Q.地元・沖縄はご自身にとってどういう場所ですか
「練習や試合で国外にも行くようになって。沖縄に帰ってくるたびに「沖縄に住んでいて良かったな」と、空を見ただけで思います。年を重ねて地元がより好きになりました。ここから世界チャンピオンになって帰ってくるのが僕の夢なので、もっともっと沖縄を盛り上げていきたいです」
Q.これからアメリカで練習を積み、沖縄を離れますが、次に戻ってくるときはどんなふうに戻ってきたいですか。
「試合が終わってから沖縄に戻ってくるのがすごく楽しみで、何を食べようかなとか、友達と会いたいなとか考えます。勝って、沖縄そばを食べたいです。笑」
Q.沖縄で応援してくれる方々へ
「4月12日の試合の日は、自分にとっても決戦の日ですが、だからこそその非日常的な時間を思いっきり楽しもうと思っています。沖縄の皆さんも楽しんで見ていただけるとうれしいです」
記事執筆:植草凜(沖縄テレビアナウンサー)
