HORIBAのグループ会社であるホリバ・インド社(本社:インド、ニューデリー)は、人工ダイヤモンドの幅広い研究開発を手掛けるPristine Deeptech Private Limited※1(本社:インド、グジャラート州|以下、プリスティン・ディープテック社)の全株式を取得し子会社化する手続きを、2026年1月14日付で完了したことをお知らせします。
ダイヤモンドは、熱伝導性や耐電圧性に優れ、次世代パワー半導体や量子センサー※2など広範な分野に貢献する先端材料として注目されています。本買収を通じて取得したダイヤモンドを扱う豊富な知見を活かし、先端材料の開発や製造に求められるニーズを的確に捉え、新たな製品および分析・計測ソリューションを創出する研究開発体制をインドに構築します。
2月2日に開催したセレモニーの様子。左から、堀場製作所 取締役 小石 秀之、プリスティン・ディープテック社 CEO Ashvani Kumar氏、堀場製作所 シニアコーポレートオフィサー 兼 ホリバ・インド社 代表取締役社長 Rajeev Gautam
【買収の背景】
ダイヤモンドは、高い熱伝導性と耐電圧性といった優れた特性により、次世代パワー半導体や量子センサーをはじめ、5G/6G通信、電気自動車、データセンター、宇宙・防衛分野など多様な領域において機器性能の向上と省エネルギー化への貢献が期待される先端材料です。こうした背景から、人工ダイヤモンド市場は今後10年間での大幅な市場拡大が見込まれています。
HORIBAグループは、長期的な成長を見据えた積極的な研究開発投資を重視しています。1990年代以降、フランス、アメリカ、イギリスなど世界で研究開発体制を構築し、現地のお客様のニーズに応え続けることでグローバルに成長してきました。そうした中で、多様な産業の集積・発展が進むインドを、将来的に世界をリードするイノベーション創出拠点の一つと位置づけ、現地での研究開発力強化を模索してきました。プリスティン・ディープテック社は、グジャラート州にある研究開発型スタートアップで、HORIBAグループとは2023年より取引関係にあります。同社がこれまで培ってきたダイヤモンドを扱う豊富な知見とHORIBAが有する分析・計測技術力のシナジーによるイノベーションを期待し、この度の買収に至りました。
【今後の展望】
1.先端材料向けに新たな分析・計測ソリューションを創出
人工ダイヤモンドの研究開発から製造装置開発まで一貫して対応できるプリスティン・ディープテック社の優れたノウハウと、HORIBAが長年培ってきたラマン分光などの分析・計測技術を組み合わせることで、ダイヤモンドウェハを含む先端材料の実用化および普及に貢献する分析・計測ソリューションを生み出します。
2.ダイヤモンド材料を用いた製品開発を加速
ダイヤモンドを用いたセンサーなどの部品開発にも取り組み、HORIBA製品への搭載による性能向上に加え、部品単体での販売も視野に入れて事業化をめざします。
3.研究開発の中核拠点として先端材料・半導体ビジネスを牽引
本件を契機として戦略的投資を継続し、現地ニーズに根差したソリューション提供の推進を通じて、ホリバ・インド社をHORIBAの先端材料・半導体ビジネスをリードする研究開発拠点として、段階的な機能強化と体制拡充を進めていきます。
【プリスティン・ディープテック社の会社概要】
【ホリバ・インド社の会社概要】
※1 旧社名は「PRISTINE DIAMONDS PRIVATE LIMITED」。
※2 量子センサー:
量子力学を応用して電流や磁場、温度などの物理量を測定する技術。従来のセンサーに比べて小型なうえ高感度に測定できる。
※3 MPCVD:
マイクロ波プラズマ化学気相成長法(Microwave Plasma Chemical Vapor Deposition)。
マイクロ波エネルギーによって生成したプラズマを利用し、気体状態の材料を基板表面で反応・分解して目的の膜を形成すること。