長野県泰阜村は11、12日、インバウンド(訪日外国人)向け旅行の受け入れを目指したプレツアーを村内で行った。海外出身者と旅行事業者が村を訪れ、1泊2日の旅程で村の自然や伝統文化、山村の生活を体験。村の観光資源を再確認しながら、さらに魅力を向上させようと改善点を探った。
インバウンドの受け入れは、地域経済の活性化や雇用促進などが狙い。村は県の「チャレンジナガノ」を通じてマッチングした「ジャパンナビ」(東京都)と委託契約を結び、来年度から本格的にインバウンドツアーを開始する計画だ。
今回のプレツアーにはジャパンナビの社員2人とシンガポール出身の女性(41)の3人が参加。昼過ぎにJR飯田駅に到着した一行は、まず天龍峡と泰阜村・唐笠港間で運行する天竜ライン下りを体験。約30分ほどの乗船で峡谷の景色を楽しんだ。
松本市に1年ほど住んだことがあるものの、飯田下伊那には初めて訪れたというシンガポール出身の女性は「松本は街という感じで観光客だらけだったが、ここは山に囲まれて空気もきれいで雰囲気が全然違う」と話し、「大きな川を木の船に乗って遊覧したのは初めて。貴重な体験ができた」と笑顔だった。
その後は村内の古民家風住宅で茶道を体験し、古民家を移築した宿泊施設「左京の宿」に宿泊して地元の農産物を使った田舎料理を堪能。翌12日は地元女性グループの指導で五平餅作りをしたり、やすおか太鼓、弓道を体験して楽しい一時を過ごした。
同社インバウンド事業部の女性職員は「紅葉の時期は過ぎてしまったが、この時期だからこその源助蕪菜やユズに出会えた。どこに行っても住民の皆さんが優しくしてくれた」と振り返り、「訪日回数が多い人だとより楽しめそう。村とともにツアーを企画して行ければ」と話した。
同村はサクラや紅葉、野菜の収穫など、季節ごとの観光資源を体験してもらう年間を通したツアーを構想している。村振興課の女性職員は「見直さなければいけない部分はきちんと改善し、万全の体制を整えたい」と話していた。
