公開日時 2025年10月25日 05:00
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沖縄戦の平和ガイドの大田光さん(右)と交流するふくしま震災語り部の吉田恵子さん(左)や児玉琴心さん(左から3人目)ら=23日、県立図書館
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琉球新報朝刊
福島県と沖縄県の語り部交流事業が23日、那覇市の養秀会館や県立図書館で行われた。沖縄戦の次世代への継承を学びたいと福島側から希望があった。沖縄側の語り部は、学徒を死に追いやった軍と県の責任にも触れ「過去の悲惨な話で終わらせないことが大事」と強調。福島側は、基地と原発の問題を一地域に背負わせず、日本全体で考える必要性を口にした。
沖縄側から参加した養秀同窓会解説員の大田光さん(36)は、戦争の結果だけでなく、そこに至る背景や構造を伝える必要性に言及。「軍と県、学校など各機関が連携して学徒の戦場動員へ道筋を作った」と指摘した上で、「国策に協力しない者を国賊とする社会の空気や同調圧力は、今の私たちに無関係ではない」とも強調した。
ふくしま震災語り部の吉田恵子さん(62)は「時代に流されやすい自分も国策に乗っていただろうと、ぞっとした」と受けとめた。時系列を話すだけの自身の方法に比べ、沖縄は「伝えたい筋がある。問いかけ一つで変わる」と感嘆。今回の交流を通して沖縄への理解を深めたとし、「沖縄の米軍基地も持ち回りなどで県外で受け入れるべきだ」と話した。
ふたば未来学園高校1年の児玉琴心さん(16)は富岡町で被災。避難で転校を繰り返す中、同級生から心ない言葉もあったという。「勉強して知識を深め、事実を伝えていきたい」と前を向いた。事業は昨年に続き2回目。一行は首里高生とも交流した。
(中村万里子)
