半世紀以上続いてきた山梨のモモの収穫量全国トップの座が、いま揺らいでいます。
担い手不足や気候変動による栽培条件の変化が要因で、県やJAなどが対策を進めています。
【データと写真を見る】山梨のモモ収穫量 「日本一」の座に“黄信号” 59年連続トップも福島が猛追
山梨県は昼夜の寒暖差など果樹栽培に適した条件から、1966年以降、モモの生産が盛んになり、年間収穫量は59年間トップを守ってきました。
農林水産省のデータによりますと、1997年当時、山梨は6万2000トンの収穫量を誇り、2位の福島と2倍近くの差がありました。
しかし、その後は生産量が減少し、2位の福島との差が急速に縮小しています。
去年の段階で福島との差は約2400トンまで縮まり、去年と同じペースで推移した場合、来年発表される今年の生産分で福島が山梨を上回る可能性が出ています。
県などによりますと、生産量低下の要因は担い手不足に加え、気候変動に対応した新品種への木の切り替え、糖度の高くするための栽培個数の制限が影響しているといいます。
山梨県 果樹・6次産業振興課 武井森彦課長
「質・量ともにトップにいるということが重要だと考えている。量に対しては安定した供給量を出荷することが信頼を獲得する部分になるので、ただし、量だけではなく、品質も間違いない味を産地から消費者に届けるということが非常に重要だと考えている」
県は助成金の拡充や暑さに強い品種開発など対策を進めていくとしています。
産地の危機にモモ農家は…
農家
「(福島に)越されないようにいいモモを作るだけ。がんばるぞ」
一方、収穫量トップの座を伺う福島県では原発事故の影響もあり震災後にモモの生産量が減少。
モモづくりは震災からの復興の象徴でもあるといいます。
福島県 農林水産部 園芸課 宗像宏行 課長
「産地の生産力を回復していくという取り組みを進めてきた。その成果がここにきて、生産量の回復につながってきたと考えている。山梨県を手本としながら、一つ一つ着実に取り組んでいくことが必要かと考えている」
日本一を誇ってきた山梨のモモはトップを守り切れるのかー。
今年生産された収穫量の発表は、来年1月に公表される見通しです。
