韓国銀行(中央銀行)は29日の金融政策決定会合で、大方の予想通り政策金利の0.25ポイント引き下げを決定した。輸出主導型の韓国経済に対するトランプ米大統領の関税措置の影響を緩和するとともに、政治混乱で落ち込んだ景気の浮揚を図った。
中銀は7日物レポ金利を0.25ポイント引き下げ、2.5%とした。今回の利下げは、昨年10月に金融緩和サイクルを開始して以来4回目。ブルームバーグが調査したエコノミスト21人全員の予想通りとなった。
韓国経済は1-3月(第1四半期)にマイナス成長に転じ、直近の経済指標でも回復の兆しはほとんど見られない。こうした中、中銀は以前から利下げの構えを示していた。
李昌鏞総裁は金融政策決定後の記者会見で、「成長の勢いが当初の想定より大幅に鈍化していることから、今後、われわれは想定以上の利下げが行われる可能性があると考えている」と述べた。
ウォンはこの日、対ドルで約0.5%下落した。ただ、李総裁が米韓為替協議に言及し、一時的に値を戻す場面もあった。李総裁は協議内容について問われた際、コメントを控えた。
大統領選挙を5日後に控える中での決定となったが、李総裁は4月時点で、5月の決定は政治と切り離し、経済の実情に基づいて判断すべきだとの考えを示していた。4月の決定会合では、金融政策委員会のメンバー6人全員が今後3カ月以内の追加利下げにオープンな姿勢を示し、5月の利下げの明確なシグナルと受け止められていた。
このところの輸出低迷や投資の停滞、消費の減速で、韓国経済が下支えを必要としていることが浮き彫りになっていた。また、最近のウォン高によって、中銀がインフレを再燃させることなく追加緩和に踏み切る余地が広がった。ウォンはここ数カ月間、変動が続き、中銀の選択肢は狭まっていたが、最近、対ドルで7カ月ぶりの高値を付けた。
原題:Bank of Korea Flags More Rate Cuts to Come as Tariffs Hit Growth、BOK Cuts Rate to Cushion Economy From Tariffs, Political Turmoil(抜粋)
(李総裁のコメントなどを追加して更新します)
