有名な観覧車。Jake Epstein/Business InsiderBusiness Insiderは、ウクライナ北部のチョルノービリ(チェルノブイリ)の隣にある廃墟と化した町プリピャチを訪れた。プリピャチの住民は1986年の原発事故の直後に避難した。ゴーストタウンと化したプリピャチの様子を写真とともに紹介しよう。
ウクライナ、プリピャチ。ここには不安にさせるような静寂があると同時に、不気味な安らぎがある。人通りも騒音もない。実際、この街には車も人もまったくいないのだ。
不幸にも、プリピャチはチョルノービリ原子力発電所からほんの数マイルしか離れていなかった。
1970年、ベラルーシとの国境近くに作られた工業都市プリピャチでは、ピーク時には5万人近くが暮らしていた。食料品店からレストランまで、必要なものは全て揃っていた。比較的新しい街で、活気あふれるコミュニティーだった。
ところが、1986年4月26日にチョルノービリで大惨事が起きた。
原子力発電所の原子炉の1つが爆発し、高濃度の放射能汚染が当時のソ連とヨーロッパにもたらされた。原発に隣接するプリピャチの住民はメルトダウン —— 作業員や消防隊員など30人が死亡した —— の翌日に避難し、今ではゴーストタウンになっている。
Business Insiderは先日、チョルノービリの立ち入り禁止区域の奥深くにあるプリピャチを訪れた。チョルノービリ原発周辺の広さ1000平方マイル(約2600平方キロメートル)に及ぶ高汚染地域が立ち入り禁止区域となっている。
プリピャチへ行くのは簡単ではない。立ち入り禁止区域に入るには、許可が必要だ。ウクライナの首都キーウからは北へ車で2時間ほど離れている。わたしたちは入口の軍の検問所でガイドと落ち合った。立ち入り禁止区域に入る前に、兵士がわたしたちの書類を確認した。
廃墟と化したプリピャチの町。Jake Epstein/Business Insider
チョルノービリを通ってプリピャチへ向かい、原発を通り過ぎると、ウクライナが戦争状態にあることを思い知らされる。
ロシア軍は3年前の侵攻初期にこの地域を占領したが、今はウクライナの支配下に戻っている。兵士、検問所、装甲車、要塞があちこちに見える。
ようやくプリピャチに到着したものの、かつての主要道路は穴だらけで移動するのが大変だった。国際原子力機関(IAEA)によれば、大気中に残留する放射性同位元素の濃度は許容範囲だが、時間は限られる。あまり長くはいられない。
わたしたちはガイドが歩いた道から大きく外れないように注意しながら街を歩いた。
辺りを見渡すと、街灯や建物の上に旧ソ連のエンブレムが描かれている。街は静まり返り、完全に廃墟と化していた。草木が入り込んでいたり、窓のない建物もあった。数台のウクライナの軍用車両と観光客が2人いただけで、他には誰もいなかった。
プリピャチの様子を写真とともに見ていこう:
プリピャチへ続く道。Jake Epstein/Business Insider
廃墟と化したビル。Jake Epstein/Business Insider
プリピャチの別の道路。突き当りのビルには、旧ソ連の紋章が。Jake Epstein/Business Insider
広場へと続く階段。Jake Epstein/Business Insider
ボロボロになった別のビル。Jake Epstein/Business Insider次のページ>>
かつての遊園地やスーパーも…
