富国生命保険は超長期債への投資を2025年度に積極化する方針だ。利回りが購入基準に見合う水準まで上がり、外債を売却してシフトすることも検討する。

  森実潤也財務企画部長が16日明らかにした。超長期の20年国債利回りは現在2%超で「投資目線に見合う水準まで上昇しており、債券の入れ替えを進めるとともに積極的に積み増す」と述べた。富国生命は異次元緩和の超低金利下で投資を控えて資産のデュレーション(平均残存期間)が短く、含み損も相対的に小さいため「超長期債を買い入れる余地が十分にある」とした。

20年金利は投資目線に十分かなう水準 | 富国生命は積極投資

 

 

  大手で最初の公表となる富国生命の資産運用計画への市場参加者の注目度は高い。トランプ関税を受けて超長期債は足元でボラティリティーが上昇して流動性は低下している。特に値動きが激しい超長期債を主戦場とする生保など機関投資家は手を出しにくい環境だが、積極的に積み増しに動く富国生命の投資姿勢は相場を落ち着かせる方向に働く。

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  森実氏は、超長期債購入を3月辺りから積極化して足元でも「結構、頑張っている」と語った。デュレーションが短いのが強みであり、「他社がボラティリティーの高い状況下で手を出せなくても、着実に投資できている」と述べた。資産のデュレーションは24年末の一般勘定で負債16.6年、資産9.4年と7.2年のギャップがある。

  25年度の運用計画では国債残高を300億円積み増す(24年度実績見込みは350億円減少)。森実氏によると、1600億円の償還分の穴埋めと低利回りの保有国債との入れ替えを含めると、グロスでの買い入れ額は3000億-4000億円になる可能性がある。

  富国生命の負債側の予定利率は1.6%台前半。20年国債はこれを上回っており、「収益性を落とさず外債から円債に入れ替えることも十分可能な状況で、5月に年度計画を修正しようと思っている」と森実氏は語った。

【金融環境見通し:26年3月末(レンジ)】国内10年金利(%)1.7(0.9~2.0)国内20年金利(%)2.4(1.6~2.8)米国10年金利(%)4.6(3.4~5.6)日経平均(円)38000(29000~45000)NYダウ(ドル)44000(34000~51000)ドル・円(円)145(130~162)ユーロ・円(円)157(140~175)

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