
小学生の息子が死んだセミを拾ってきて「お墓を作ろう」と言うので、庭に穴を掘って亡骸を置き、手を合わせていました。こんな姿が異様だったのか、定職にも就かずいつもゴロゴロしている隣りの五郎クンが塀越しに、「何を埋めているんですか?」と声をかけてきたんです。 「セミです」 「うちもカブトムシが死んだばかりです。小動物の供養っていうのは、自分の死に対する予行演習ですよ」 私、こう言われてドキッとしました。誰もが羨む専業主婦だけど、社会とは隔絶されて孤独でした。このまま老いておばあちゃんになってしまうのか・・・。 老いと死への不安が勇気を与え、自然な感じで声をかけていました。