昨日(2026年5月24日)閉幕した「BitSummit PUNCH」の会場で,講談社ゲームクリエイターズラボのチーフ・片山裕貴氏とばったり会った際,「見てほしいブースがあるので,ぜひ来てください」と声をかけてもらった。
 それが,フランスのインディーゲームクリエイターを支援するプログラム「Indie Game Lab Japon」のブースだ。

画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / フランスのクリエイターが日本で作品を磨く。「Indie Game Lab Japon」の参加タイトルがBitSummit PUNCHに出展[BitSummit]

 Indie Game Lab Japonは,フランスのインディーゲームクリエイターに対し,日本で約3週間のインキュベーションと伴走支援を行うプログラム。講談社ゲームクリエイターズラボは,日本側の運営パートナーとしてこの取り組みに協力している。
 ブースで改めて片山氏に話を聞くと,同プログラムは参加者に日本のインディーゲームシーンやゲームビジネスの現場に触れてもらいながら,それぞれのプロジェクトをブラッシュアップすることを目的としているという。

画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / フランスのクリエイターが日本で作品を磨く。「Indie Game Lab Japon」の参加タイトルがBitSummit PUNCHに出展[BitSummit]

 今回のプログラムでは,4名のフランス人クリエイターが5月13日から6月3日まで来日。滞在中は,オーダーメイドの指導や,日本のクリエイター,ゲーム関係者などによるセミナーを通じて,ストーリーテリング,ビジュアルデザイン,ピッチなど,ゲーム制作や発信に必要な要素を学んでいく。また,日本市場やパブリッシャに関する知識を深める機会も用意されているそうだ。

????? Indie Game Lab Japon がスタート!

4名のビデオゲームのフランス人クリエイターが東京日仏学院に集結。アンスティチュ・フランセと講談社クリエイターズラボによる3週間のプログラムが始まりました。

? プレイテストや交流を通して、日本のインディーゲーム業界へ没入!… pic.twitter.com/SmQZyMy650

— フランス大使館文化部/アンスティチュ・フランセ (@ifjapon) May 15, 2026
 BitSummit PUNCHへの出展も,プログラムの一環となる。来場者に遊んでもらい,直接フィードバックを受けられる場として,参加クリエイターたちにとっても貴重な機会になっていたようだ。

 プログラムの前半では,名誉アンバサダーを務める漫画家の真島ヒロ氏による特別プレイテストセッションも行われた。
 「RAVE」や「FAIRY TAIL」「EDENS ZERO」などの作品でおなじみの真島氏は,ゲーム好きとしても知られる。参加クリエイターたちは,真島氏から激励の言葉や各タイトルへのフィードバックを受けたという。

 そのほか,「In His Time」「ダレカレ」のyona氏,「違う冬のぼくら」「違う星のぼくら」のところにょり氏,「ElecHead」「Öoo」の生高橋氏といった,海外でも高い評価を得ている日本のインディーゲームクリエイターによる講演も実施。後半には,日本のゲーム史やマーケティングに関する講演のほか,吉田修平氏による各タイトルへのフィードバックも予定されている。

画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / フランスのクリエイターが日本で作品を磨く。「Indie Game Lab Japon」の参加タイトルがBitSummit PUNCHに出展[BitSummit]

画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / フランスのクリエイターが日本で作品を磨く。「Indie Game Lab Japon」の参加タイトルがBitSummit PUNCHに出展[BitSummit]

 なお,本プログラムは,在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセが主催し,フランス国立映画映像センターの助成を受けて行われている。フランス側の運営パートナーはGame Crea Lab,日本側の運営パートナーは講談社クリエイターズラボ。文化・クリエイティブ産業の海外展開戦略の一環として,フランスのヨーロッパ・外務省およびアンスティチュ・フランセ本部も支援しているという。

画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / フランスのクリエイターが日本で作品を磨く。「Indie Game Lab Japon」の参加タイトルがBitSummit PUNCHに出展[BitSummit]

 フランスのクリエイターが日本のゲームシーンに触れ,日本のクリエイターや関係者も彼らの作品に向き合う。単に海外の作品を紹介するだけではなく,制作中のゲームを介して,互いの考え方や市場の見え方を交換していく場になっているのが,このプログラムの興味深いところだ。

 3週間という期間でどこまで成果が見えるかは,参加クリエイターそれぞれの今後にもよるだろう。
 ただ,BitSummitという大きなインディーゲームイベントで来場者の反応を受け,日本のインディーゲームシーンの空気に触れたことは,作品づくりやピッチの方向性を考えるうえでひとつの手がかりになるはずだ。

 日本のインディーゲームシーンにとっても,海外クリエイターとの接点が増えていくことは歓迎すべきだろう。大きく構えるのではない,こうした小さな交流の積み重ねが,どのような形につながっていくのか,今後が気になる取り組みだった。

画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / フランスのクリエイターが日本で作品を磨く。「Indie Game Lab Japon」の参加タイトルがBitSummit PUNCHに出展[BitSummit]

Share.