米軍岩国基地(山口県岩国市)周辺の航空機による騒音レベルを示す「うるささ指数」(W値)について、岩国市など関係自治体で構成する連絡協議会が2023年度の測定結果をまとめた。対象となった28地点のうち4割の11地点が、空母艦載機を受け入れた18年度以降で最大となった。(小林隼) 協議会によると、国と県、岩国市が山口、広島両県の計34地点で航空機の騒音を測定し、音響の強度や発生回数、時間帯を基に年間のW値を算定した。W値が75以上になった区域は、国の住宅防音工事の助成対象となる。

 34地点のうち18年度から6年連続で測定しているのは28地点。結果を比較したところ、27地点で前年の値を0・2~2・4上回り、4割の11地点で過去最大を記録した。11地点で測定値が最も大きかったのは岩国基地にほど近い岩国市尾津町の75・5で、同市三笠町の72・1、同市由宇町港の69・2と続いた。 騒音増大の要因について、協議会は〈1〉4年ぶりに九州沖の空母で訓練が実施されたことによる夜間の離着陸〈2〉米空軍機の飛来に伴う訓練〈3〉一時的に基地に戻った空母艦載機の長期滞在――などを理由に挙げる。 10年に騒音対策として滑走路が1キロ沖合に移設されたが、空母艦載機が岩国基地に移転された18年度以降は、騒音が再び増加している。移転前(2012~16年度)の平均と23年度では、比較が可能な21地点のうち20地点でW値が上昇した。
 岩国市に寄せられた騒音の苦情も23年度は7260件に上り、新市誕生(06年)以降で最多となった。福田良彦市長は4月下旬の記者会見で「(空母艦載機などの飛行は)昨今の緊迫する東アジアの安全保障環境を
鑑(かんが)
みて必要だったと理解するが、客観的な数字を重く受け止めて国に対して(対策を)要請したい」と述べた。

Share.