世界選手権に向けて意気込む中西=東直哉撮影世界選手権に向けて意気込む中西=東直哉撮影 パラ陸上の世界選手権が17日、神戸市で開幕する。女子走り幅跳び(義足T64)に出場する中西麻耶は、38歳で世界に挑み続ける第一人者だ。大きな注目が集まった2021年東京パラリンピックから約3年、パラ競技を取り巻く環境の変化に「選手もファンも『燃え尽きてしまったのかな』と感じる」と危機感を抱く。大会開幕を前に読売新聞のインタビューに応じ、「みんなが盛り上がる大会にできれば」と意欲を語った。(新田修)

 「東京パラ後は観客席も寂しいし、注目度も下がった」。パラリンピックには08年北京大会から4大会連続で出場し、世界選手権では昨夏のパリ大会まで3大会連続でメダルを獲得。パラ競技を巡る変化を肌で感じてきたからこそ、今大会は再び魅力を広める起爆剤になると考える。「五輪選手にも負けないパラアスリートの情熱を現地で感じ取ってもらいたい」と強調する。 プロのアスリートとして挑んだ東京パラ後、自らの環境も変化した。落ち着いて競技に向き合うため、スポンサーに支援の打ち切りを申し出て、自身のSNSも閉鎖。収入はプロ時代から約半分にまで落ち込んだが、メリットもあった。現在は週に3日ほど拠点の広島県東広島市で知人の生花店に勤務し、競技未経験の友人に練習パートナーを務めてもらっている。「穏やかな気持ちで競技に臨めている。陸上を好きなまま毎日を過ごせていることが大きい」と笑顔を見せる。 「集大成」と位置づけるパリ・パラへの勢いをつける今大会。「この年齢の私が競技に打ち込む姿を通して、『何か始めようかな』と思えるようなパワーを感じてもらいたい。そういう意味でも、自分には神戸の舞台に立つ価値があると思う」と力を込めた。

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