祝賀会で感謝の気持ちを述べる井口氏祝賀会で感謝の気持ちを述べる井口氏 京都大防災研究所火山活動研究センター(鹿児島市)で43年間、火山研究に尽力した井口正人教授(火山物理学)(66)が3月、同大を定年退職した。鹿児島市の城山ホテル鹿児島で退職記念の講演会が行われ、「支えてくれたのは人だけでなく、桜島そのもの」と火山研究に従事した半生を振り返った。(小林未南)

 井口氏は1981年、同大大学院に進学してすぐ、センターの前身である桜島火山観測所に助手として赴任。火山噴火の構造を研究し、助教授を経て2012年、センター長に就任した。噴火の発生を予測する研究にも精力的に取り組み、桜島に3本の観測坑道を設置。噴火前に山体が膨張する前兆現象を発見した。 14年から2期にわたり日本火山学会の会長を務めた。災害の軽減も目指し、噴火がもたらすハザード評価に着目。21年には研究所内に火山防災連携研究ユニットを設け、観測データに基づく噴火の発生予測を生かし、火山リスク評価と対策の研究を進める体制を築いた。 講演会は4月28日に開かれ、研究所の関係者や市職員ら約140人が参加。観測所への赴任後に経験した爆発的噴火の被害や、観測坑道設置当時の状況を振り返り、今後の課題などについても語った。 1 2

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