三重県熊野市の東紀州地域振興公社が、世界でも珍しい“道”の世界遺産である熊野古道 伊勢路の歴史や構成遺産、秋のイベント、グルメを紹介する。また11月21日(土)・22日(日)には古道を歩く「第21回 おわせ海・山ツーデーウォーク」も開催される。

海と山の絶景を歩く「ツーデーウォーク」


11月21日(土)・22日(日)に「第21回 おわせ海・山ツーデーウォーク」が開催される。世界遺産・熊野古道の峠道から尾鷲特有の景色まで、海と山の絶景を満喫できるウォーキング大会だ。馬越峠や八鬼山の踏破など、初心者から健脚向けまで多彩なコースが楽しめる。

主会場(スタート・ゴール)は、三重県立熊野古道センター。参加料は一般2,000円、団体(20人以上)・市民1,500円、高校生以下1,000円。コース例は、馬越峠・猪ノ鼻水平道満喫コース、八鬼山全踏破コースなどだ。一部を除き、当日参加もできる。

“道”の世界文化遺産、熊野古道 伊勢路


熊野古道 伊勢路は、伊勢神宮から熊野三山(本宮・速玉・那智)へ続く約170kmの道だ。江戸時代には多くの人が、一生に一度の憧れとしてこの道を歩いた。ヒノキ林に敷かれた石畳と、青く広がる熊野灘の景色を同時に楽しめるのが最大の魅力だ。

険しい地形を縫う伊勢路には、馬越峠や八鬼山など20以上の峠・コースがある。激しい雨から道を守るために先人が築いた石畳や、旅の安全を願うお地蔵様が、当時の信仰の深さを今に伝えている。2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」として、世界でも極めて稀な“道”の世界文化遺産に登録された。

伊勢路のおすすめ峠3選


伊勢路のおすすめ峠は次の通り。馬越峠は、ヒノキの美林に囲まれた端正な石畳が続く、伊勢路を代表する峠だ。頂上の天狗倉山まで足を延ばせば、尾鷲の市街地と熊野灘を一望できる。歩行距離と時間は、道の駅海山からJR尾鷲駅まで約5.2km、約3.5時間。初心者向けだ。


松本峠は、沢沿いの石畳を登ると、鉄砲傷の伝説が残る等身大のお地蔵様が迎えてくれる。峠近くの東屋からは、世界遺産・七里御浜の雄大な海岸線を一望できる。歩行距離と時間は、JR大泊駅からJR熊野市駅まで約4.1km、約2時間。初心者向けだ。


八鬼山(やきやま)越えは、「西国一の難所」と称された道。頂上は標高647mで、伊勢路ルートの最高峰だ。急峻な石畳道が続き、八鬼山荒神堂など信仰の痕跡も色濃く残る。歩行距離と時間は、三重県立熊野古道センターからJR三木里駅まで約10.1km、約6時間。上級者・健脚向けだ。

歴史的な構成遺産を紹介


沿道に今も残る歴史的な構成遺産を紹介。花の窟(はなのいわや)は、伊弉冊尊(イザナミノミコト)が葬られたと伝わる日本最古の神社だ。社殿はなく、高さ約45mの巨大な岩そのものを御神体として祀る。


七里御浜(しちりみはま)は、熊野市から紀宝町に至る約22kmの日本一長い砂礫海岸で、「日本の渚百選」にも選ばれている。


七里御浜の沿岸にそびえる獅子岩は、まるで獅子が海に向かって吠えている姿の奇岩で、国の名勝および天然記念物だ。


鬼ヶ城(おにがじょう)は、荒波と地盤隆起によって削り取られた海蝕洞窟が続く絶景スポットだ。


熊野川は、参詣者が熊野本宮大社から熊野速玉大社へ向かう際に使った「川の参詣道」。風の力を利用して進む「三反帆(さんだんぼ)」では当時の参詣者と同じ目線で風景を楽しめる。


波田須(はだす)の道は、徐福(じょふく)伝説が伝わる集落を縫う古道で、伊勢路で最も古い鎌倉時代の石畳が現存する。

秋の東紀州を味わうグルメ


秋を感じる東紀州エリアのおすすめグルメを紹介する。さんま寿司は、秋刀魚を開いて酢飯と合わせた東紀州の伝統料理。さっぱりした味わいで、古道歩きの補給食としても親しまれている。


めはり寿司は、塩漬けにした高菜で大きなおにぎりを包んだ郷土の味だ。


渡利かきは、紀北町の汽水湖・白石湖で育ち、12月頃から出荷が始まる。渋みが少なく、強い甘みと濃厚なコクが凝縮されている。


熊野地鶏は、東紀州の山あいでゆったりのびのびと時間をかけて丹精込めて育てられた高級地鶏。


希少なブランド牛・美熊野牛や、


熊野市新鹿町で自生しているのが見つかった香酸柑橘の新姫(にいひめ)も、この地ならではの味である。

秋の行楽に、熊野古道 伊勢路へ出かけてみては。

■第21回 おわせ海・山ツーデーウォーク

開催日:11月21日(土)・22日(日)

主会場(スタート・ゴール)
:三重県立熊野古道センター
主会場住所:三重県尾鷲市向井12-4

参加料:一般2,000円/団体(20人以上)・市民1,500円/高校生以下1,000円


第21回 おわせ海・山ツーデーウォーク:https://www.city.owase.lg.jp/owatabi/0000024836.html

東紀州地域振興公社:https://kumanokodo-iseji.jp/higashikishu

(熊田明日良)

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