(CNN) ドイツ各地で行われた生活費高騰に抗議するデモは、10月31日夜に暴徒化した。警察が放水銃を使用して群衆を解散させる中、覆面をした暴徒が店舗のショーウィンドウを破壊する事態となった。当局は、若者主導の運動が組織した一連のデモに、過激派勢力が紛れ込んでいたと警告している。
/Reuters
「Z世代に任せろ!」と銘打った運動がドイツ全土で呼びかけたこの日のデモは、生活費の高騰、教育予算の不足、環境問題、そして徴兵制の再導入の可能性に対する抗議を目的としていた。欧州各地では同様の抗議活動が広がっており、フランスでも3週連続で大規模なデモや騒乱が発生している。
主催者側は平和的な抗議活動を呼びかけていたものの、フランクフルトやケルンをはじめとするドイツの複数の都市で暴力行為が発生した。警察が放水銃を使用する中、覆面をした参加者らが店舗のショーウィンドウを破壊した。
ドイツのタブロイド紙「ビルト」に対し、ドブリント内相は「暴力的な左翼グループや移民コミュニティー出身のトラブルメーカーたち」が平和的なデモを乗っ取ったと主張したが、それ以上の詳細には言及しなかった。
フランクフルトのあるヘッセン州のポセック内相は、「左翼過激派と明確に特定できる約100人」が市内のデモに紛れ込んでいたと警告した。現地のデモは夕方以降、暴力や略奪へと変貌した。
ポセック氏は、「フランクフルトでこのような事態に至ったのは、恥ずべきことだ」と発言。フランスを揺るがしているような暴力事案をドイツで繰り返させてはならないと強い決意を示した。ロイター通信が報じた。

10月31日夜、フランクフルト中心部のデモ活動は暴徒化し、路上で火が燃やされた/Andreas Arnold/picture-alliance/dpa/AP
警察によるとフランクフルトでは、救急隊員に火炎瓶を投げつけたりショーウィンドーを割ったりする行為が相次いだ。ニュース誌の「シュピーゲル」によると、市内の繁華街では複数の人物が店舗に侵入し、夜遅くまでに30人以上が一時的に身柄を拘束された。
一方、ケルンの警察は声明で、一部のデモ参加者が市中心部を行進しながら花火を打ち上げた行為に対し、放水銃を使用したと説明。ハンブルクではバリケードへの放火や救急隊員への攻撃を受けて、機動隊が出動した。
首都ベルリンの警察はX(旧ツイッター)への投稿で、出動した警察官27人が軽傷を負ったこと、また器物損壊、暴行、公務執行妨害などの容疑で60人近くが身柄を拘束されたことを明らかにした。
抗議活動の主催者らは、デモに続いて発生した暴力行為から距離を置こうとしている。シュピーゲルの報道によれば主催団体の広報担当者は取材に対し、「デモ終了後に起きたことについて、我々は一切関与していない」と語ったという。
