──◆はじめに・ご挨拶
はじめまして。飯島冨美子(ふみこ)、74歳になります。
茨城県行方(なめがた)市で生まれ、長く教育の現場で子どもたちと関わってきました。
教員として約40年、退職後も高校や大学で学生と関わり、現在もフリースクールで子どもたちに接しています。
私が今回つくりたいのは、子どもたちが自然の中で自分の「やってみたい」を試せる場所です。
子どもたちのはじける笑顔が生まれ、おとなにとっては、ふっと「こどもに帰れる」癒しの場。
そんな場所を、30年間空き家だった家と、20年間耕されていなかった畑から始めたいと思っています。
家も畑も、まだ整っていません。
だからこそ、完成した場所をお見せするのではなく、つくるところから皆さんにも一緒に参加していただくクラウドファンディングにしたいと思いました。

──◆このプロジェクトで実現したいこと
このプロジェクトで実現したいのは、家をきれいにすることそのものではありません。
子どもたちが、自分の中にある「やってみたい」を形にできる場所をつくること。
畑では、種をまき、育て、収穫する。竹林では、竹を切り、工作や遊びに変える。家の中では、草木染めやものづくりをしたり、気になったことを本で調べたりする。
そして、その場所を子どもだけで閉じるのではなく、親御さん、地域の方、市外から訪れる方、自分の得意を持ち寄ってくれる方にも開いていきます。
誰かに用意された体験を受け取るだけではなく、自分たちで考え、手を動かし、少しずつ場所そのものを育てていく。それが、私の考える「オープンファーム」です。

──◆この場所をつくりたいと思った原点
昔、この畑には、桐の木、梅、柿、みかんがありました。小ざるを抱えて木いちごを摘み、季節になると花が咲き、父がつくってくれたブランコや鉄棒もありました。
畑には、いつも父がいました。父も教師でした。知識を教えることだけではなく、子どもの想像力や感性を大切にする人でした。
「今朝はたっぷり水やりをしたから、野菜がありがとうと頭をさげていたよ」
「草をきれいに刈ったので、畑が風邪をひきそうだ」
父は、畑の様子をそんなふうに話す人でした。
けれど今、その家は30年間空き家のまま。畑も20年間耕されず、葛に覆われ、竹も広がっています。
74歳になってこの場所に立ったとき、昔の姿をそのまま取り戻したいというよりも、父が大切にしていた場所を、今度は次の世代が新しい思い出をつくる場所にしたいと思うようになりました。

──◆40年以上、子どもたちを見てきて感じていること
私は父と同じように教師になりました。
教員になって間もない頃から、学校という場所だけでは、一人ひとりの子どもの奥にあるものを十分に引き出してあげられないこともあると感じていました。その思いからカウンセリングを学び、学校の外でも子どもや学生と関わってきました。
長く子どもたちを見てきて感じるのは、子どもは「教えられたこと」だけで育つのではないということです。
自分で興味を持ってやってみる。思うようにいかなければ、やり方を変えてみる。誰かと一緒に考えているうちに、最初には想像していなかったものができることもあります。
そうして「自分でできた」と思えた経験は、その子がこれから生きていく中での力になる。
私は、そんな小さな成功体験を、ここでたくさん生み出したいと思っています。

──◆AIが当たり前になる時代だからこそ、残したい体験
ある日、小学6年生の孫が「AIに頼りすぎると、自分で考えられなくなっちゃうんじゃないか」と言いました。その言葉が、心に残りました。
これからの子どもたちは、私たち以上にAIと一緒に生きていくでしょう。知りたいことを聞けば、すぐに答えが返ってくる。便利な時代です。
だからこそ、土に触れ、植物を育て、竹を切り、思うようにいかない自然を相手に、自分で工夫する時間も残しておきたいと思っています。
答えを早く得ることとは違う、「自分で確かめ、自分なりの答えにたどり着く体験」です。

──◆一軒の空き家から、行方にも新しい人の流れを
この場所を整えることは、私個人の家と畑をきれいにすることだけではないと思っています。
行方には、霞ヶ浦や豊かな自然、農産物など、外から来た人に知ってほしい魅力があります。

一方で、使われなくなった家や土地をどう活かすか、人が地域と関わり続けるきっかけをどうつくるかは、これからの地域にとって大切なテーマです。
この場所に、市外や県外から親子が訪れる。地域の人と出会う。季節が変わったらまた来る。今度は友人を連れて来る。自分の得意なことを持って参加する。
30年眠っていた一軒の空き家と畑が、人と地域をつなぐ入口になる。
そんな小さな事例を行方につくることができたら、同じように空き家や使われなくなった畑を抱えている人にとっても、「こんな活かし方もあるんだ」と思えるきっかけになるかもしれません。
──◆この場所で生まれていく体験
最初からすべてのプログラムを決め切るつもりはありません。今ある自然と、私たちができることから始め、関わる人のアイデアで少しずつ増やしていきます。
・農業:種まき、栽培、収穫、料理まで
・竹:竹切り、工作、遊び道具づくり
・草木染め:畑や身近な植物を使った染色
・創作:ハーブ製品、花のリースなど
・小さな図書スペース:体験から生まれた「もっと知りたい」を調べる
・季節のイベント:親子や地域の人が一緒に楽しむ時間

──◆完成してからではなく、創るところから
ここは、まだ何も完成していません。家の中は清掃と消毒が必要です。
畑には葛が広がり、竹林にも手を入れる必要があります。
でも私は、だからこそクラウドファンディングで始めたいと思いました。
全部を整えてから「遊びに来てください」ではなく、つくるところから一緒に参加してほしい。
壁を塗る。草を刈る。畑を耕す。竹を整える。自分たちでできるところは、自分たちで少しずつ進めます。
数年後、ここに来た子どもが「この壁、僕が塗ったんだよ」と話してくれたら、その子にとってここは、誰かが用意した施設ではなくなります。
完成するまでの時間も、この場所で生まれる大切な体験にしたいと思っています。

──◆現在の準備状況
現在は、まず人が安全に入れる状態をつくるために、家の清掃・消毒・改修、畑の整備、竹林の整備について具体化を進めています。
家については、水回りなど専門作業は業者へ依頼し、それ以外はDIYも取り入れる方向で検討しています。
竹についても、専門家や竹を活用している方に学びながら、安全に活用できる方法を探っています。
また、完成後に利用する人だけでなく、整備の段階から関われる体験や、場所を使って活動したい方に向けたリターンも準備しています。
──◆資金の使い道
今回の目標金額は100万円です。100万円ですべてを完成させるのではなく、まず、人が安全に集まり、この場所づくりを一緒に始められる状態まで整えます。
空き家の清掃・消毒・改修 約50万円
畑の整備 約15万円
竹林の整備・活用 約15万円
リターン制作費 約3万円
予備費(手数料等) 約17万円
──◆実施スケジュール
プロジェクトの準備・整備は、以下の流れを想定しています。大きな変更が発生した場合は、活動報告でお知らせします。
【11月1日】クラウドファンディング公開
【11月30日】クラウドファンディング終了
【12月1日~】各リターンの準備を順次開始
【2027年1月上旬~】支援金入金後、清掃・消毒・専門工事を開始
【2027年1月中旬~】畑・竹林の整備、DIY・共創作業を開始
【2027年3月下旬】初回オープンファーム/体験DAY
──◆リターンについて
今回のリターンは、「応援して終わり」ではなく、この場所の最初の仲間になっていただける内容を中心に考えています。
サンクスプランやお名前掲載に加え、農業・竹・草木染めなどを体験できるプラン、家族で参加できるプラン、将来この場所を利用したい方向けのプランなどを用意します。

支援する人も、この場所の物語に参加できるリターンへ。
──◆最後に
まだ何も完成していない今だから、ぜひご一緒に
70歳を過ぎて、こんなことを始めるとは、私自身思っていませんでした。
でも振り返ると、教師だった父がいて、父が大切にしていた畑があり、私も教師になって40年以上、子どもたちと関わってきました。その中でずっと、「一人ひとりの子どもが持っているものを、もっと自由に出せる場所があったらいいな」と思ってきました。
私は、父が残してくれた場所を昔の姿に戻したいのではありません。ここで、新しい思い出をつくりたいのです。
子どもたちが夢中になって遊び、はじけるように笑っている。そのそばで大人も一緒に土に触れ、少し「こどもに帰る」。
そんな場所になったらいいなと思っています。
今はまだ草がいっぱいで、家も畑も竹林も、これからです。だからこそ、全部きれいになってからではなく、つくるところから一緒に関わってほしいと思っています。
いつか、「ここ、最初は草だらけだったんだよ」「この壁、私たちが塗ったんだよ」と、みんなで笑って話せる日が来たら。私は、その景色を見てみたいです。
この場所から人と人がつながり、行方を知ってくださる方も少しずつ増えていったら、こんなに嬉しいことはありません。
70歳を過ぎてなお、未来を耕す。
まずは、この草いっぱいの場所から始めます。
その最初の一歩を、一緒に歩いていただけたら嬉しいです。

