
ライトアップされ黄金色に輝いた世界最大級のゴシック建築「ケルン大聖堂」とホーエンツォレルン橋=ドイツ・ケルン(鈴木健児撮影)
ドイツのケルン中央駅を一歩出ると、荘厳な大聖堂が天を貫くようにそびえている。世界最大のゴシック建築とも称される「ケルン大聖堂」で、尖塔(せんとう)の高さは157メートル。年間約600万人の観光客が訪れる。
正式名称「聖ペトロと聖マリア大聖堂」の着工は1248年。宗教改革などによる資金難で工事は一時中断したが、632年もの歳月をかけて1880年に完成した。地元では「大聖堂が完成すると世界は終わりを迎える」という言い伝えがあり、いつもどこかで足場が組まれ、終わりのない修復作業が続いている。
約30年前の学生時代、バックパックを背負った旅行で訪れたときは、すんなり大聖堂内へ入れた。今では観光客の増加で広場には入場を待つ長い列ができ、今年7月1日からは大人1人12ユーロ(約2000円)の入場料も必要になった。
ライン川をまたぐ「ホーエンツォレルン橋」も人気の観光名所だ。絶えず列車が往来する全長約400メートルの鉄橋のフェンスには無数の南京錠がかけられている。恋人たちが永遠の愛を誓ってロックしたもの。ライン川を挟んだ対岸から眺めた夕刻の大聖堂一帯は、ライトアップで黄金色に輝いていた。
かつて大聖堂周辺には高層ビル群の建設計画があり、危機遺産リストに登録された時期もあったが、市民らの反対で計画は変更された。守り抜かれた景観とライン川の流れは、次に訪れるときも変わらないでいてほしい。(写真報道局 鈴木健児)
