閉じた状態ではパスポートサイズで、開いた状態では動画などのコンテンツ視聴がしやすい点など、全体的なコンセプトは韓国サムスン電子の「Galaxy Z Fold8」に近い部分があります。ですが、iPhone Duoは開いた状態で画面を分割し、2つのアプリを同時に利用するだけでなく、特定のアプリで本体を折り曲げると、分割された画面それぞれで異なる機能が利用できる仕組みも備えています。
それに加えて、2026年内には「Apple Pencil」によるペン操作にも対応する予定とされています。Galaxy Z Fold8が採用を見送った機能をしっかりカバーし、優位性を発揮しようとしている様子がうかがえます。
ですが、その分価格は相当高額で、Apple Storeでの価格は最も安価なストレージ256GBのモデルで364,800円、最上位のストレージ2TBのモデルに至っては574,800円となっています。そこには、メモリー価格の高騰や円安などが少なからず影響しているのですが、それでももはや、スマートフォンではなく高級ブランドのバッグや腕時計などが比較対象となってしまう価格水準であることは間違いありません。
Galaxy Z Fold8も、サムスン電子公式オンラインショップでは269,880円から359,880円で販売されているので、かなり高額ではあります。ですが、iPhone Duoはそれを容易に上回る水準の価格設定をしてきたことから、少なからず驚きの声があったことは確かです。
■従来タイプの横開きスマホは姿を消すのか?
購入できる人は非常に限られるであろうiPhone Duoですが、それでもアップルが折りたたみスマートフォンとして、このタイプのモデルを打ち出してきたことには大きな意味があります。
これまで折りたたみスマートフォンといえば、閉じた状態で一般的なバータイプのスマートフォン、開いた状態では正方形に近い画面比率となる横開きタイプと、バータイプのスマートフォンに近い画面比率を、折り畳んでコンパクトに持ち歩ける縦開きタイプの2タイプに限られていました。
ですがここ最近、折り畳んだ状態ではパスポートサイズ、開いた状態では横長ワイド画面となる横折りタイプのスマートフォンが急速に増えています。中国ファーウェイ・テクノロジーズが中国国内で発売した「HUAWEI Pura X」がその先駆けとされており、先に触れたGalaxy Z Fold8も同種のモデルの1つといえるものです。
そして、多くのスマートフォンのデザインに影響を与える傾向が強いアップルが、iPhone Duoにこのタイプのボディを選んだことで、パスポートサイズ・横長ワイド画面の横折りモデルが、今後折りたたみスマートフォンが新機軸の1つとして一気に広がる可能性が高まったといえます。実際、中国のシャオミも、iPhone Duoの発売に近いタイミングで新しい折りたたみスマートフォン「Xiaomi 18 Fold」を発表していますが、こちらもやはりiPhone Duoに近しいタイプとなっています。
