2026年の期間内(対象:2026年5月~9月)まで、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。バレーボール部門の第1位は、こちら!(初公開日 2026年8月31日/肩書などはすべて当時)。
バレーボールアジア選手権・準決勝でタイに敗れた女子日本代表は、3位決定戦でイランにストレート勝ちを収めて銅メダルを獲得した。しかし、最後の1点を決めた石川真佑(26歳)はユニフォームで涙を拭った。
優勝すれば、ロサンゼルス五輪の出場が決まるアジア選手権。いよいよ決勝トーナメントが始まるという時に、不穏な言葉を耳にした。
日本開催の国際大会ならば、記者席やプレスルームも報道陣であふれ返るが、中国・天津会場に訪れた日本メディアの数は少ない。普段ならば人が殺到する撮影エリアにもスペースがあり、比較的自由にプレーや選手の表情が撮れる。そんな環境であるにも関わらず、ホスト局を除いて唯一、予選ラウンドの初戦から訪れている日本人のフォトグラファーがポツリとつぶやいた。
「この大会、ずっと顔が沈んでいるんですよね。最後はいい顔になればいいんですけど」
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ファインダーの先にいたのは、石川真佑だった。
石川真佑が苦しんだギャップ
なぜ彼女の顔が“沈んで”見えたのか。石川の話を聞いて腑に落ちた。
「アジアも強いですけど、世界と比べたらちょっとレベルは落ちる。だからこそ、自分たちの精度を常に高くしなきゃいけないのに、(予選ラウンドの)初戦から全然コンビも合わない。気持ちの部分もプレーの質も、自分が求めているものとギャップがありすぎて、ただきつい、しんどい、という感情がすごく大きかったです」
石川の言葉は決して大げさではない。予選ラウンド初戦、世界ランキング115位(当時)の香港に対しても日本の戦いぶりはどこか精彩を欠いていた。緩急をつけているとはいえ、そこまで崩されるようには見えないはずのサーブの返球やチャンスボールの処理が乱れる。結果はストレート勝ち、さらに相手の得点を見ると9点・15点・12点と大差がついているものの、フェルハト・アクバシュ監督の表情も険しいまま。石川の打数もわずか18本で、そのうち決まったのは6本だけだった。和田由紀子、佐藤淑乃が打数も決定本数も上乗せしていくのに対し、石川の調子が今ひとつだったのは明白だった。
「調子自体は悪くなかった」と石川は言う。では、何が噛み合わないのか。石川だけでなく、トスを上げるセッターの関菜々巳も模索していた。
