
ソウル市江南区のCOEXで開かれた「インコスメティックス・コリア」の会場を見て回る来場者=2026年7月1日(c)news1
【09月09日 KOREA WAVE】韓国の化粧品各社が、欧州連合(EU)の包装・包装廃棄物規則(PPWR)への対応を見据え、商品や包装戦略の見直しを進めている。現地バイヤーから書類提出を求められるケースが急増しているわけではないが、完成後の商品を変更するのではなく、開発段階から容器の材質や包装構造を検討する動きが広がっている。
PPWRは8月12日に適用が始まった。従来も包装の重量や体積を減らし、リサイクル可能な設計とすることが求められていたが、より具体的な基準と企業による立証義務が設けられた。企業は包装が規則上の要件を満たしているかを評価し、根拠となる技術文書やEU適合宣言書を用意する必要がある。
詳細な要件が一斉に適用されたわけではない。2030年からリサイクル可能性の基準やプラスチック包装への再生原料の使用、包装の最小化などが段階的に適用される予定だ。
化粧品容器は複数の素材や部品を組み合わせることが多い。構造や材質を変更すれば、容器開発や金型、内容物との適合性などを改めて検討する必要が生じる可能性がある。このため業界では、規制が本格化してから既存商品を一斉に変更するのではなく、新商品からリサイクルしやすい構造や単一素材の採用、包装の最小化を検討している。
韓国の化粧品業界は規則の適用前から準備を進めてきた。大韓化粧品協会は7月、PPWRへの対応説明会を開き、技術文書やEU適合宣言書の作成方法、包装材のサプライチェーンごとの役割などを案内した。適用開始2日前の8月10日には、段階的な規制日程や企業が準備すべき事項をまとめた報告書も発刊した。
背景には、Kビューティーにとって欧州市場の存在感が高まっていることがある。APRの2026年第2四半期の欧州売上高は1451億ウォン(約168億円)で、前年同期比380.3%増加した。英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインなどでオンライン販売網を拡大し、欧州が新たな海外成長市場となっている。円換算は1ウォン=約0.116円を基準とした。
「朝鮮美女」「SKIN1004」「TIRTIR」「ROUND LAB」などを展開するグダイグローバルも欧州市場で存在感を高めている。証券業界では、同社の欧州売上高比率を2025年時点で約19%と推計している。
ダルバグローバルの2026年上半期の欧州売上高も343億ウォン(約40億円)と前年同期比230%増えた。2024年に年間65億ウォン(約7億5000万円)だった欧州売上高は、2025年には265億ウォン(約31億円)に拡大し、2026年も高い伸びが続いている。
業界関係者は、包装は一度決めると変更に時間と費用がかかるため、現在開発中の商品からリサイクルのしやすさや単一素材の採用、包装の最小化を検討していると説明。「事後対応ではなく、商品企画段階へ規制対応の時期が早まったことが最も大きな変化」としている。
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