A Wildberries facility in Volgograd in July.ウクライナはここ数週間、ロシア各地にあるワイルドベリーズの施設を相次いで攻撃してきた。 Satellite image ©2026 Vantor.ウクライナが攻撃を続けている、ロシアEC大手ワイルドベリーズの施設の被害状況が、新たな衛星画像で明らかになった。これらの画像から、ウクライナ軍のドローンが少なくとも4カ所の倉庫を損傷させたり、完全に破壊したりしたことが確認できる。ウクライナは7月、このロシアのEC大手を標的とする一連の攻撃作戦を開始した。

ロシア最大のオンライン通販サイトを狙ったウクライナ軍のドローン攻撃で、モスクワ郊外から黒海沿岸に至る巨大な倉庫群が瓦礫と化したことが、最新の衛星画像で明らかになった。

【衛星画像】ウクライナ「ロシア版ダボス会議」開催初日に近隣石油施設を爆撃…プーチン氏の面目丸潰れ | Business Insider Japan

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この画像は、アメリカの空間情報解析企業ヴァンター(Vantor)が8月上旬に撮影し、Business Insiderが独自に入手したものだ。ロシア各地にあるワイルドベリーズ(Wildberries)の施設4カ所が、同EC大手を標的としたウクライナ軍の最近の攻撃で、甚大な被害を受けた、あるいは完全に破壊された様子が写し出されている。

2004年に創業したワイルドベリーズは、出品者がオンラインで商品を販売できるプラットフォームで、しばしば「ロシア版アマゾン(Amazon)」と紹介されている。

A Wildberries facility in Simferopol in July.クリミア半島のシンフェロポリにあるワイルドベリーズ施設(7月22日撮影)。Satellite image ©2026 Vantor.A Wildberries facility in Simferopol in August.8月4日の同施設。Satellite image ©2026 Vantor.

ウクライナ政府は7月、ロシア経済にさらなる打撃を与えるべく、ワイルドベリーズの倉庫に対する攻撃に乗り出した。ウクライナ側は、同社がタクティカルベスト(戦闘用ベスト)、ドローン操縦用のFPVゴーグル(一人称視点で操縦するための機器)といった軍事物資や軍民両用製品を販売しているほか、物流面でもロシアの戦争遂行を下支えしていると非難している。

ウクライナ国防省は8月4日、攻撃実行後に「ロシアの物流網を、拠点ごとに解体している」との声明を発表した。一方、ロシア政府は同社が戦争遂行に関与しているとの見方を否定している。

ウクライナは7月中旬以降、長距離ドローンを使ってワイルドベリーズの施設およそ20カ所を攻撃してきた。攻撃の多くが火災を引き起こし、巨大な黒煙を空高く立ち上らせている。これまでに少なくとも12人が死亡したと報じられている。

A Wildberries facility in Volgograd in July.かつてスターリングラードと呼ばれていたロシア南部の都市ボルゴグラードにあるワイルドベリーズの施設(7月14日撮影)。 Satellite image ©2026 Vantor.A Wildberries facility in Volgograd in August.8月1日の同施設。Satellite image ©2026 Vantor.

ウクライナの防衛企業ファイア・ポイント(Fire Point)は、一連の攻撃に自社の「FP-1ドローン」が使われていることを明らかにしている。固定翼式のこの無人機は、国境を越えてロシア領内の数百キロ先まで飛行し、標的に突入して爆発する仕組みだ。

ファイア・ポイントは8月初旬、サンクトペテルブルク近郊のクラスヌイ・ボルにあるワイルドベリーズの物流拠点をFP-1ドローンで攻撃したと発表した。同社によれば、この施設はロシア北西部における「同社最大級の拠点の一つ」であり、軍向けの軍民両用物資を含む5700万点以上の商品を同時に保管できる規模だったという。

「そこにあったものが、今はもうない」。ファイア・ポイントは8月4日、そう述べた。

A Wildberries facility in Elektrostal in May.5月16日に撮影された、モスクワ州エレクトロスタリにあるワイルドベリーズの施設。Satellite image ©2026 Vantor.A Wildberries facility in Elektrostal in August.8月5日の同施設。Satellite image ©2026 Vantor.

7月の攻撃でワイルドベリーズは倉庫スペースの約10%を失ったと推定されており、8月に入ってからの攻撃も同社の物流網に混乱を与え続けている。フォーブス・ロシア(Forbes Russia)によれば、わずか2回の攻撃だけで、出品者側は少なくとも18億ドル(2862億円、1ドル=159円)相当の商品を失ったと試算されており、その打撃の大きさを物語っている。

ワイルドベリーズの物流拠点を狙ったウクライナのこの一連の作戦は、ロシアのエネルギー関連施設に対する攻撃と並行して展開されている。

エネルギー施設への攻撃は、長らくウクライナの長距離攻撃作戦の要となってきた。ウクライナ政府当局者はよく、これをロシアに対する「長距離制裁」を実行する手段だと説明している。

A Wildberries facility in Krasnodar in July.7月22日に撮影された、ロシア南西部の都市クラスノダールのワイルドベリーズの施設。 Satellite image ©2026 Vantor.A Wildberries facility in Krasnodar in August.8月5日の同施設。Satellite image ©2026 Vantor.

8月5日の夜、ウクライナ軍はロシア北部最大級の製油所の一つヤロスラブリ製油所を攻撃した。ウクライナ軍によれば、同施設の原油精製能力は年間約1500万トンに上るという。

今回の攻撃を実行した無人システム部隊は、ロシア軍の燃料供給能力を「組織的に低下させ続けている」と述べた。

一方のロシアも、ウクライナに対する攻撃を激化させている。ウクライナ側は迎撃ミサイルの深刻な不足に直面しており、防空部隊は弾道ミサイル攻撃を事実上迎撃できない状態に陥っている。

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