【8月22日 東方新報】秋田県男鹿市の男鹿水族館GAOで暮らすホッキョクグマの子どもが、中国のSNSで注目を集めている。きっかけは、頭にかぶった一風変わった「帽子」だった。

動画には、ホッキョクグマの子どもが赤いカラーコーンを帽子のように頭にかぶり、ふらふらしながら遊ぶ様子が映っている。母親が口でカラーコーンを外して脇へ放り投げるものの、子グマは懲りずに再び頭を突っ込み、そのまま母親の方へ歩いていく。前が見えなかったため、今度はカラーコーンの先端が母親のお尻に当たり、母親を驚かせてしまった。その不器用でいたずら好きな姿に、中国のネットユーザーからは「これこそ本当の『熊孩子(いたずらっ子)』」「子どものいたずらは動物も同じなんだ」「どうしてお母さんは、この子を『尖子生(優等生)』にさせてくれないの」「お母さん『何でも家に持ってこないで』」など、ユーモアを交えたコメントが寄せられた。

水族館の情報によると、この子グマの名前は「モモ太」。母親の「モモ」と父親の「豪太」にちなんで名付けられた。2025年12月に生まれ、男鹿水族館で暮らしている。展示スペースのガラスの継ぎ目に前脚を引っかけて休む姿も来館者に親しまれている。

8月5日までに、関連動画には14万9000件を超える「いいね」が付き、モモ太をきっかけに男鹿水族館も中国のネットユーザーに広く知られるようになった。カラーコーンを頭にかぶった姿を「角」に見立て、「この水族館にはすごい子がいる」「まるで一本角のクマだ」と面白がるコメントも寄せられた。

SNSには、モモ太がさまざまな色のカラーコーンを頭にかぶった動画も投稿されている。中でも注目されたのが、4個のカラーコーンを重ねて頭にかぶり、そのまま走り出す動画だ。足元が滑りやすいうえ、前が見えないため、モモ太は途中でひっくり返ってしまう。その後ろから母親がゆっくり近づいていく姿も映されている。

モモ太以外にも、日本の動物園などで撮影された動物たちのユニークな行動が、中国のSNSでたびたび紹介されている。仙台市の八木山動物公園には、「育三郎」という名前の雄のタヌキがいる。同時に生まれた3頭の雄の中で最も体が小さかったことから、飼育員が俳優の山崎育三郎(Ikusaburo Yamazaki)さんを思い浮かべ、元気に育ってほしいとの願いを込めて名付けたという。

ある日、育三郎は姉のタヌキがぼんやりしている隙に勢いよく近づき、電動ドリルのように激しく頭を振って驚かせた。その後は何事もなかったかのように頭を動かしていたという。また、姉が寝ているところへ近づき、その頭の上に座ってしまったこともある。ネットでは「相手がお兄ちゃんだったら、育三郎はやり返されていただろう」といった冗談も寄せられた。

大分市の高崎山自然動物園では、約70年の歴史で初めて雌の群れのトップとなったニホンザル「ヤケイ」の繁殖期の行動が話題となった。以前の繁殖期には雄の「ゴロー」がヤケイに求愛していたが、その後、ヤケイがゴローに近づこうとすると、別の雄「ルフィ」が間に入るようになった。一方、ヤケイはルフィを避けており、ゴローがヤケイに近づこうとするたびにルフィが現れて追い払う様子が見られた。

このほか、キツネを祭る神社の前でけんかするキツネや、滑るように移動して飼育スペースへ戻るジャイアントパンダ「桜浜(おうひん、Ying Bin)」、雨にぬれてもなかなか飼育スペースへ戻ろうとしない神戸どうぶつ王国のハシビロコウなども、SNSで注目を集めた。

中国でも、動物たちのユニークな行動がたびたび話題になっている。河南省(Henan)の銀基動物王国(Enjoyland Animal Kingdom)では、ワオキツネザルが両腕を大きく広げて太陽に向かう姿が撮影され、ネットユーザーからはアニメ映画『マダガスカル(Madagascar)』に登場するキング・ジュリアンのようだとの声が上がった。

雲南省(Yunnan)昆明動物園(Kunming Zoo)では、レッサーパンダが園内から抜け出し、雲南大学(Yunnan University)の学生寮に入り込んだことがあった。約90分後、職員によってケージに入れられ、動物園へ戻された。江蘇省(Jiangsu)淮安市(Huaian)の動物園では、気性の強いヨウムが同じケージの緑色のインコを追い回す姿が話題になった。2羽を同時に相手にすることもあるという。また、地元の淮安方言をまねることもでき、その鳴き声に飼育員が何度も勘違いしたという。

こうした動物のコミカルな行動は、なぜ多くの人を引き付けるのだろうか。中国のネットユーザーからは、無邪気ないたずらをする動物を見ると気持ちが和らぎ、「自分を良く見せようとしたり、欠点を隠したりする必要もなく、素直にリラックスできる」といった声が上がっている。心理学には「キュート・アグレッション」と呼ばれる現象がある。非常にかわいいものを目にしたとき、「ぎゅっとしたい」「かじりつきたい」といった、一見攻撃的にも見える衝動を感じる現象を指す。かわいらしさにコミカルな動きが加わることで、より強い楽しさを感じる人もいる。

英リーズ大学(University of Leeds)などによる研究では、かわいい動物の映像を見ることが、ストレスや血圧の低下と関連する可能性も報告されている。研究では参加者にクオッカの映像を約30分間見てもらったところ、平均血圧は収縮期136mmHg、拡張期88mmHgから、それぞれ115mmHg、71mmHgに低下した。自己申告による不安の程度も平均35%低下し、中には50%近く低下した人もいた。映像を見ている間、多くの参加者がリラックスし、眠ってしまった人もいたという。

この研究からは、動物と直接触れ合わなくても、かわいい動物の映像を見ることがストレス軽減につながる可能性が示されている。SNSで次々と共有される動物たちの思いがけない行動も、日々の生活の中で気分転換をもたらすコンテンツの一つになっているようだ。

次はモモ太がどんな姿を見せてくれるのか、中国のネットユーザーからも引き続き注目が集まりそうだ。(c)東方新報/AFPBB News

 

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