石川県七尾市で90年以上続く老舗の日本茶専門店。2024年の地震で被災し、後継者不足にも直面する中、事業承継という形で歴史ある店を残すことが決まり、20日、引き継ぎ式が行われました。
【写真を見る】能登半島地震で全壊 石川・七尾市の創業93年の国の登録有形文化財の茶店がシェアハウスとして事業承継
七尾市の一本杉通りにある創業93年の「北島屋茶店」。明治後期に建てられた店舗は国の登録有形文化財にも指定されています。
その店を1人で切り盛りするのは店主の北林昌之さん86歳。石臼を使ったお茶挽き体験は多い時に90人の予約が入るなど観光客にも人気でしたが…
北林昌之さん「ここと、この柱で助かっとる」
2024年の能登半島地震で店は全壊。2階部分の床が落ち1階にある棚が天井を支えた事でなんとか倒壊は免れましたが、地震以降、ほとんど営業ができなくなりました。
北林さん(事業継承を思った理由)「これ(店が)朽ちてかたがったりしたら通りの皆さんに迷惑をかける。みんなに迷惑をかけるもんで、登録文化財でもあるもんで、残せればよいなと思って」
息子を5年前に亡くし、自身も86歳と高齢の北林さん。地元の商工会議所や市などに事業を引き継ぎたいと相談したところ、能登地区で事業承継に取り組む「ノトツグ」が北島屋茶店を引き継ぐ事になりました。
■「いつまでも頭に残っていたから。何とかならんかなと正味考えていた」
北林さん「ホッとしたわいね。なんせいつまでも頭に残っていたから、ポックリいったら最後まで言われたら困るなと、何とかならんかなと正味考えていた。こんな良い話が来るとは思わなかった」
そして20日、スーツに身を包み、引き継ぎ式に出席した北林さん。ノトツグのメンバーや、再建をサポートする地元商工会や金融機関など大勢の人が集まりました。
北林さん「北島屋茶店もノトツグさんのおかげで全部残る。これもひとえに、皆さんのおかげ」
ノトツグは、築120年以上の歴史ある建物を再建し、北島屋の屋号や抹茶挽き体験を残しながら、新たにシェアハウスとしても活用することにしています。
ノトツグ・友田景代表「街並みを残すという事は、一旦壊すと難しいと思うので、街並みの良さ、一本杉の良さを残しながら、次の世代にどうやって残すのかを考えていますので・先を見据えながらどういう風に引き継いでいくのか凄い長い目線で考えていきたい」
北島屋茶店は2026年11月から改修工事を行い、2027年春から夏を目途に茶屋とシェアハウスとして営業を再開する予定です。
北陸放送
