福岡県中間市で、5歳の男の子が保育園の送迎バスに取り残され、死亡した事故から5年です。命を守るための対策が進む中、新たな課題も浮き彫りとなっています。

■献花台を訪れた人
「冬生くんと同じ年の息子がいます。こんな事件が起きたのは、すごく衝撃的で。」
「かわいそうな事件だったなと、ぼろぼろと泣いてしまいました。子どもたちを先生たちがちゃんと見ることですよね。人数を確認するとか。」
倉掛冬生(とうま)ちゃん、当時5歳。
5年前の7月29日、保育園の送迎バスに9時間にわたって取り残され、命を落としました。死因は熱中症でした。
送迎バスには、冬生ちゃんを含めて7人の園児が乗っていました。
しかし、同乗していた職員は、運転していた元園長ただ一人でした。
【本来なら小学生に】
あの日から5年。冬生ちゃんの母親が、今の思いをつづった手記をFBSに寄せました。
『5年という月日は、長いようであっという間で、悲しみや寂しさが癒えることはありません。本来なら小学生になった冬生の成長を見守り、お友達と笑い合い、思い出を作っていたであろうと考えると、その喪失感は計り知れません。同じような悲劇が二度と繰り返されないように、安全管理の徹底を強く願っています。』
【設置率100パーセントに】
2023年、国は、幼稚園や保育園の送迎バスに安全装置の設置を義務づけました。
設置率は全国で100パーセントを達成しています。
■安全装置の音声
「降車時確認機能が作動中。車内を見回り、10分以内に安全確認ボタンを押してください。」
北九州市小倉北区にあるこちらの幼稚園は、義務化の直後、安全装置を導入しました。
AIが搭載されたカメラが車内を監視。エンジンを切ったあとに人の動きを検知すると、クラクションが鳴るだけでなく、園長のスマートフォンに異変が通知されます。
■いづみ幼稚園・黒田哲也 園長
「どれだけ確認を取ったとしても、何かしらの見落としであったり、思い込みによるエラーはどうしても起こりうると思いますので、さらに安全を重ねるということで、AIを活用した安全装置を設置しました。」
