8月5日、トランプ大統領はラスベガスのレッドロック・カジノ・リゾート&スパを訪問、中間選挙に向けて税制政策をアピールする演説をした後にダンスを披露(写真:AP/アフロ)
イラン戦争は、停戦への動きが加速しているが、まだ実現していない。11月の中間選挙が迫っているが、それまでに恒久的な停戦に漕ぎ着けることはできるのであろうか。一方、ガザは、イスラエルの攻撃で破壊されつくしたが、ハマスはまだ抵抗している。ガザの問題も解決したとは言いがたい。早く問題を解決したいトランプ大統領と、ハマス壊滅を目指すネタニヤフ首相との見解が異なっており、和平への道は遠い。
ガザでは7万3000人超が死亡
1973年の10月6日、第4次中東戦争(ヨム・キプール戦争)が勃発した。その記念日を狙ったかのように、2023年10月7日、イスラム組織ハマスがガザからイスラエルを攻撃した。約2000発のロケット弾を発射し、武装戦闘員が越境してイスラエルに侵攻し、兵士や市民、1200人を殺害・拉致した。
1993年には、イスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)との間でオスロ合意が署名され、ヨルダン川西岸とガザ地区はパレスチナの自治区となり、二国家の平和共存の方向が示された。しかし、パレスチナ人居住区へのイスラエルの入植やエルサレムの帰属を巡る対立などが続き、ハマスとイスラエル軍との衝突が絶えていない。
ハマスはスンニ派であるが、シーア派のイランから軍事支援を受けている。イランは、地域の覇権を巡ってイスラエルと対立しているからである。ハマスは、レバノンのシーア派組織ヒズボラとも協力関係にある。
2026年5月26日には、イスラエルは、ハマスの軍事部門の新司令官ムハンマド・オデを殺害した。5月15日には、前任者のエゼディン・アル・ハダト司令官も空爆で殺している。ネタニヤフは、「10月7日の虐殺の首謀者を全て排除する」と宣言した。
ガザでは、イスラエルの報復によって、すでに7万3000人超が死亡した。
8月4日、ガザでは、イスラエル軍の空爆で死亡した人々の葬儀が行われていた。瓦礫の中から回収された遺体はパレスチナの国旗で覆われて運ばれた(写真:AP/アフロ)
ギャラリーページへ
ヨルダン川西岸は、アッバス議長が率いる「ファタハ」が主導するパレスチナ自治政府が管轄している。この地にユダヤ人が入植し続けて、パレスチナ人を追放しており、小競り合いが続いている。この入植は国際法違反であるとともに、1993年のオスロ合意にも反するものである。
1996年5月の初めての首相公選でネタニヤフが当選し、ユダヤ人の入植を増大させた。入植は進んでおり、入植するユダヤ人を保護するために、イスラエル軍が介入している。ネタニヤフ内閣のスモトリッチ財務相らの極右政治家は、ユダヤ人の入植を強力に支援し、パレスチナ国家構想を葬りさると公言している。
