思わず80年代の音楽シーンで一世を風靡したTM NETWORKの名曲「Get Wild」を口ずさんでしまうような展覧会「シティーハンター大原画展~FOREVER, CITY HUNTER!!~」がなんばパークスミュージアム(大阪市)で8月23日まで開催中です。

開幕直前の報道内覧会では、大の『シティーハンター』ファンを自認するお笑い芸人・アルコ&ピースの平子祐希さんが登壇し、ファンならではの視点から、同展の魅力や見どころ、主人公・冴羽獠への憧れやヒロイン・槇村香への愛を余すところなく語ってくれました。平子さんといえば、TBSラジオの番組企画「2代目冴羽獠選手権」でも知られているほど、『シティーハンター』愛が止まらない人物です。小学3年生頃から原作のファンなのだとか。
©北条司/コアミックス 1985
北条司『シティーハンター』は、1985年から1991年にかけて「週刊少年ジャンプ」に連載されたアクションコメディ漫画。超一流スナイパーとしての腕を持つ無類の美女好きの冴羽獠とそのパートナー・槇村香のコンビが裏社会の始末屋である「シティーハンター」として、さまざまな依頼を解決するストーリーで、ハードボイルドな展開と依頼人の美女に獠がもっこり(スケベ心)を表すたび、香が100tハンマーで獠をぶっ叩くという毎度のオチと絶妙なギャグが秀逸な世界観で人気を博した作品です。
香の100tハンマー ©北条司/コアミックス 1985
1987年にテレビアニメ化され、テレビシリーズとして4度のアニメ化と3度のTVスペシャルが放送されたので、アニメ主題歌であった「Get Wild」のイメージが強い世代はもちろん、鈴木亮平さんが主演したNetflix映画『シティーハンター』で知った若い世代のファンも多いのではないでしょうか?
本展は、昨年(2025年)に連載開始から40周年となったことを記念し、原画が400点以上、立体展示多数で全7章構成となる作品史上最大となる展覧会です。
冴羽アパートの地下にある射撃場のフォトスポット ©北条司/コアミックス 1985
本展をいち早く鑑賞した平子さんは、「このシーンをちゃんと立体展示にしてくれるんだ。『シティーハンター』をめちゃくちゃ読み込んだファンの方が造った展示なのではと感じました」と歓喜。ファンが求める部分がしっかりと再現されていたのが魅力と語ります。さらに、生の原稿だからこそ、「原画が持つある種の圧は、本当に生でこの距離で見ないと分からないものがあります。ベタ塗りのペンの筋が見えるんです!」と興奮。それでは、平子さんが特に注目したシーンを中心にご紹介しましょう。
決める時は決める男・冴羽獠の魅力
©北条司/コアミックス 1985
主人公である冴羽獠の魅力を「『男はつらいよ』の寅さんに少し似た部分があると思っています。普段は、どうしょうもないけど、情に厚くて決める時は決める。女の子にだらしがない。でも寅さんには無い要素として、プロフェッショナル」と平子さん。
©北条司/コアミックス 1985
「女の子にもっこりはするんですけど、女子から近づいていくと、照れながら離れていくところが芯のある男の美学として万人に好かれる要素なのかな。僕も男として心惹かれますね」と力説します。
スポーティーなショートカットで男勝り、ヒロイン・香への愛を語る平子さん
©北条司/コアミックス 1985
平子さんが「僕のショートカット好きの新しい扉を開けたヒロイン」と語る槇村香と獠とのヤキモキする関係性の変化も魅力のひとつです。
「僕たち世代にとって新鮮な部分を言うと、それまで勝気な男勝りのヒロインはいましたが、だいたいみんなロングヘアだったと思います。香のようなスポーティーなショートカットで男勝りなキレイなお姉さんというヒロインはおそらく僕たちにとっては初だったのでは」と香の魅力について言及します。
俯瞰して見ると、美人で魅力的な女性である香。他の男性から好意を寄せられるシーンもあり、作品中盤に登場する獠のアメリカ時代の元パートナーであるミック・エンジェルは、本気で香を好きになり、獠から香を奪おうとアプローチしています。
©北条司/コアミックス 1985
平子さんが「獠が女性としての香の魅力に気付きドギマギする回は、神回のひとつ」と語る回の原画ももちろん展示されていますので、注目です。
モデルを頼まれた香が友人の手により、髪型も服装も大変身して、正体を隠して獠に依頼し、デートをする回で、キスを迫られた香は、逃げるようにその場を離れるのですが、落としたはずのイヤリングが獠のポケットの中に…。
全読者が2人の背中を押したくなるような、獠と香の関係性がより親密になっていくことを予感させる名シーンです。
獠のハードボイルドな名言にも注目
©北条司/コアミックス 1985
たくさんの名言も登場しますが、平子さん一押しの名言は、獠のハードボイルドな名言でした。
香が獠のアシスタントになる前、獠の相棒は、親友であり、香の兄(血の繋がりは無い)で元敏腕刑事だった槇村秀幸でした。しかし、彼は謎の麻薬組織「ユニオン・テオーペ」によって殺害されてしまいます。
その時、槇村を抱きかかえながら、仇に対しての復讐を語る獠の台詞「…しばらくの間、地獄はさびしいかもしれんが、すぐににぎやかにしてやるよ…」が一押しなのだそうです。
「仇への復讐を誓いながら、親友ですらも地獄行きが決定しているような、男くさいハードボイルド感や回りくどい言い回しも好きです。複数いる敵達をお前がいる地獄へ全員送ってやるよ、という戦いの激しさと自信と色々な要素が含まれている台詞です」と説明します。
絶対に見逃さないで!「あのシーンだけは獠と香2人だけにしたい」
©北条司/コアミックス 1985
平子さんが絶対に見逃せない展示としてあげたのが、獠と香の「ガラス越しのキスシーン」の立体展示です。獠は自身が「おやじ」と慕った育ての親・海原神と対峙します。彼は、親友の槇村を殺害した麻薬組織「ユニオン・テオーペ」の総帥であり、狂気に支配された海原と決着をつけるため、獠と香が海原の船に乗り込んだ時のハラハラするシーンが「ガラス越しのキスシーン」なのです。
立体展示ブースは、獠と香と一緒に撮影できるスポットとなっているのですが、「あのシーンだけは、どうか2人だけの世界にしてあげたいファン心理。僕は(2人の邪魔をするようで)あのシーンには入れない。原作を全部読んだファンは、絶対にあそこには入れない!」と平子さんは、獠と香の2人を愛して止まないが故の強烈なファン心理を吐露。
当初、北条先生は獠と香をくっつけるつもりは無かった!?
©北条司/コアミックス 1985
本展では、北条先生がQ&Aで制作秘話について答えるパネルも。読者を熱くさせる獠と香の関係性ですが、当初は2人をくっつけるつもりは無かったと答えています。6~7巻の頃に、香が勝手にやきもちを焼き始め、そうすると作品がおもしろくなっていたのだとか。
グッズ販売コーナーの様子 ©北条司/コアミックス 1985
また、ファンなら外せない獠と香の神回名シーン「ガラス越しのキスシーン」を閉じ込めたスノードームなど、オリジナル限定グッズも充実しています。(ライター・いずみゆか)

シティーハンター大原画展~FOREVER, CITY HUNTER!!~
会場:なんばパークスミュージアム (大阪市浪速区難波中2-10-70 なんばパークス7F)
会期:2026年7月11日(土)~8月23日(日)
※休館日:8月17日(月)
開場時間:11:00~18:00(最終入場17:30) 会期中の11:00~12:00は日時指定のチケットが必要です。
観覧料:一般 2,500円、小・中学生 1,100円
※未就学児入場無料(要保護者同伴)
※障がい者手帳をご提示の方でも入場券は必要。ただし、介助者1名までは同伴無料
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アクセス:なんばパークスまで 南海電鉄「なんば駅」下車すぐ、地下鉄御堂筋線・千日前線「なんば駅」より御堂筋約7分、千日前約10分
詳細は、展覧会公式サイトまで。
