
ウクライナ南部ヘルソン市の路上市場で、野菜を売る男性が遠隔操作の一人称視点(FPV)無人機に追い回される様子。ウクライナ国家警察が公開した映像より(2026年8月4日撮影、提供)。(c)FP PHOTO / NATIONAL POLICE OF UKRAINE
【AFP=時事】ウクライナ南部ヘルソン市で、ロシア軍の無人機が民間人の男性を執拗(しつよう)に追い回して自爆する映像が公開されたのを受け、ウクライナは4日、ロシア軍が民間人を意図的に狙った「人間狩り」をしていると激しく非難した。
AFPが現時点で真偽を確認できていない映像には、遠隔操作の一人称視点の無人機が車の陰に隠れようと逃げる男性を追い詰め、自爆する場面が映っている。
ヘルソン市のヤロスラフ・シャンコ軍事行政長官はテレグラムで、ヘルソンの路上で野菜を売っていたこの男性について、「負傷したが命に別条はない」と述べた。
ヘルソン州のアレクサンドル・プロクジン知事もテレグラムで、男性が爆風による外傷や破片による負傷、脳震盪を負ったものの、命に別条はないと説明した。
男性は地元当局が投稿した動画で、「傘を広げて木箱を出し始めたところだった。妻もそこにいた。その時ブーンという音が聞こえた」と当時の状況を振り返った。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はX(旧ツイッター)で映像をリポストし、「本日、ロシア軍がヘルソンの民間人に対して行っている無人機による『人間狩り』の新たな映像に、多くの人々が衝撃を受けた」と投稿。
「世界がこの現実を目にしなければならない。ロシアが狂気に陥り、ロシア兵が民間人を殺害・虐待することを楽しんでいるあらゆる証拠を目にすべきだ」と付け加えた。
アンドリー・シビハ外相はXで、この映像について「国際的な非難と処罰が必要だ」と述べ、「野蛮なロシアの戦争犯罪」だと糾弾。
「これは意図的かつシステム化されたロシアの戦略だ。この無人機を操作しているサディスト(残虐好みの人)は、自分が民間人を標的にしていることを十分に承知している」と付け加えた。
ウクライナ最高会議(議会)のドミトロ・ルビネツ人権問題全権代表は、「映像は罪のない民間人を追いかけ回して殺害するというロシアの戦術の実態を示している」と指摘。
「世界は目を背けることなく直視しなければならない。これがロシアによる民間人を狙った人間狩りの実態だ」と続けた。
ロシアによる全面侵攻前は約28万人の人口を抱えていたヘルソン市は、2022年3月から11月までロシア軍の占領下にあった。
ドニプロ川の東岸に陣取るロシア軍は、主に無人機を用いて定期的に川の西側にあるヘルソン市を攻撃している。
国連の報告によると、4年半に及ぶ戦闘が停戦の兆しもなく長期化する中、今年に入って民間人の死者数は増加傾向にある。
なお、ロシア当局もウクライナ軍が無人機を使って(特にロシアの国境地域で)意図的に民間人を標的にしていると定期的に非難している。
【翻訳編集】AFPBB News
