京都発のテキスタイルブランド〈SOU・SOU〉が、下鴨神社近くの古民家を改修した美術館「WAKISAKA KATSUJI /SOU・SOU MUSEUM」を開設しました。

日本人初の「マリメッコ」のテキスタイルデザイナーとして活躍した脇阪克二氏(81歳)の、約60年におよぶ作品と原画が並びます。

【画像をみる】【京都・下鴨】古民家が美術館に。日本人初のマリメッコデザイナー・脇阪克二の約60年をたどる「WAKISAKA KATSUJI /SOU・SOU MUSEUM」が誕生
下鴨神社の近く、古民家を美術館として開設

WAKISAKA KATSUJI /SOU・SOU MUSEUM

WAKISAKA KATSUJI /SOU・SOU MUSEUM

京都発のテキスタイルブランド〈SOU・SOU〉(代表取締役:若林剛之)が、SOU・SOUのテキスタイルデザイナー・脇阪克二氏(81歳)の約60年にわたる作品を展示する「WAKISAKA KATSUJI /SOU・SOU MUSEUM」を開設しました。場所は京都市左京区下鴨。下鴨神社の近くに立つ古民家を改修してつくられています。

館名に個人名が入っているとおり、ここは会期ごとに中身が入れ替わる企画展の会場ではなく、脇阪氏の作品を「所蔵」するための美術館です。1968年のマリメッコ期から始まり、今なお現役で活躍する脇阪氏の歴代の作品を展示をご覧いただけます。

日本人初のマリメッコのテキスタイルデザイナー、脇阪克二

脇阪克二(わきさか かつじ)氏は、1944年に京都市で生まれました。

そのキャリアは、日本ではなくフィンランドから始まります。1968年、アパレル会社「マリメッコ」のテキスタイルデザイナーに。日本人としては、初めてのことでした。その後はジャック・ラーセン社、ワコールでの活動を経て、2002年よりSOU・SOUのテキスタイルデザイナーとして活動。現在も京都を拠点に、SOU・SOUのテキスタイルデザインを描き続けています。

脇阪 克二氏

脇阪 克二氏 プロフィール

脇阪 克二(わきさか かつじ)

1944年京都市生まれ。1968年にフィンランドのアパレル会社「マリメッコ」のテキスタイルデザイナーとなる。その後、ジャック・ラーセン社、ワコールでの活動を経て、2002年よりSOU・SOUのテキスタイルデザイナーとして活動。現在も京都を拠点に、SOU・SOUのテキスタイルデザインを描き続けている。

81歳、いまも現役。だからこその「アーカイブ」

この美術館のおもしろさは、対象となるデザイナーがまだ現役だという点にあるのではないでしょうか。

81歳の現在も、脇阪氏は新しい柄を描き続けています。つまりこの館は、終わった仕事を振り返る回顧展の会場ではなく、いまも更新され続けている仕事のアーカイブということになります。約60年分の柄が並ぶその先に、まだ続きがある。そう思って眺めると、一枚ごとの見え方も変わってきそうです。

完成した布だけじゃない。原画も並びます

展示されるのは、脇阪氏がマリメッコ期から現在のSOU・SOU期までに生み出したテキスタイル作品や原画など。その創作の歩みとデザインの変遷をたどることができます。

ひとりのデザイナーが半世紀以上にわたって描き続けた柄を、通して見られる機会はそう多くありません。フィンランド、アメリカ、そして日本と、拠点も市場も移り変わってきたなかで、何が変わり、何が変わらなかったのか。並べて初めて見えてくるものがありそうです。

そして、完成したテキスタイルだけでなく原画も展示の対象に含まれているのが、この美術館の見どころのひとつ。布になる前の一枚に出会えるのは、なかなか貴重な機会です。

数字が並ぶあの柄も。「SO-SU-U」(1995年)

SO-SU-U(1995年)

脇阪氏の柄でよく知られているのが、1995年の「SO-SU-U」。一から十までの数字を並べた図案で、SOU・SOUの多くのアイテムに展開されてきました。

数字を並べただけ、と言ってしまえばそれだけの柄です。けれど単純だからこそ繰り返しに強く、地色を替えるだけで表情が変わり、大きな面積にも小さな面積にも成立します。60年分の仕事のなかから、こうした一枚がどう生まれてきたのか。その道筋をたどれるのが、この館の楽しみ方になりそうです。

京都では「マリメッコ展」も開催中

タイミングのいいことに、いま京都ではマリメッコの展覧会も開かれています。京都文化博物館の『マリメッコ展 模様のちから Marimekko: Art of Printmaking -Beauty, Dream, Love』(2026年7月4日〜9月6日)です。

脇阪氏が日本人初のテキスタイルデザイナーとして加わったのは、そのマリメッコ。ブランドの模様の歴史をたどってから、日本人デザイナーがそこで何を描き、その後どこへ向かったのかを追う。京都という一つの街のなかで、そんな見方ができるのも今年ならではです。

一般公開は未定。シルバーウィークに内覧会を予定

気になるのが、いつ訪ねられるのか。一般公開は現在未定で、開館も不定期とのことです。

ただし、シルバーウィーク期間中には、事前申込制の期間限定内覧会を開催予定。詳細は決まり次第、SOU・SOU公式ホームページで知らされる予定です。ふらりと立ち寄れる場所ではないぶん、公式サイトや公式SNSの告知は見逃さないようにしたいですね。

美術館情報
WAKISAKA KATSUJI /SOU・SOU MUSEUM

ロゴ WAKISAKA KATSUJI /SOU・SOU MUSEUM

内容:SOU・SOUのテキスタイルデザイナー脇阪克二氏の作品を所蔵した美術館。1968年のマリメッコ期から始まり今なお現役で活躍する脇阪氏の歴代の作品を展示。
開館:不定期(一般公開は現在未定)
内覧会:シルバーウィーク期間中に事前申込制の期間限定内覧会を開催予定。詳細は決まり次第、公式ホームページにて告知
住所:京都市左京区下鴨

美術館公式ホームページ

SOU・SOU

日本の四季や風情をポップに表現したテキスタイルデザインを製作する京都のブランド。『新しい日本文化の創造』をコンセプトに、伝統的な素材や技法を積極的に用いながらも、現代のライフスタイルに寄り添うものづくりを展開。地下足袋や和服、和菓子や家具など、多岐にわたるアイテムを製作・販売しています。

Share.