キリンホールディングスと、その傘下で豪州のナチュラルヘルス大手であるブラックモアズは、認知機能の健康維持をサポートするサプリメント(錠剤)を共同開発した。2026年7月下旬より、オーストラリアとニュージーランドで順次発売を開始する。キリングループの独自素材であるシチコリン(脳の健康維持に関わるとされる成分)を配合し、買収後のグループ間シナジー(相乗効果)を具体化させた初の製品となる。
買収後のシナジー創出と拡大する脳の健康市場
キリンは2023年8月にブラックモアズを完全子会社化し、ヘルスサイエンス事業を酒類・医薬に次ぐ成長領域として強化してきた。2026年現在、アジア・パシフィック(APAC)地域では高齢化の進展や健康意識の高まりを背景に、サプリメント市場が活況を呈している。特に脳の健康(ブレインヘルス)領域は、世界市場規模が2026年に約122億ドルに達すると予測される成長分野だ。オーストラリア市場では、スイス(Swisse)などの有力ブランドが先行する中、キリンはグループ会社である協和発酵バイオが持つ科学的エビデンス(根拠)に基づいた高付加価値素材の提供を通じて、競合他社との差別化を図っている。
独自素材「シチコリン」を配合した新製品の展開
今回発売されるのは、オーストラリア向けの「Blackmores Cognition Ultra」と、ニュージーランド向けの「Blackmores Ultra Brain Care」の2製品である。最大の特徴は、協和発酵バイオのシチコリン素材「Cognizin(コグニジン)」を1粒あたり250mg配合している点だ。シチコリンは、認知機能のパフォーマンスや記憶力、注意力の維持をサポートする成分として知られている。オーストラリアでは、公式ECチャネルでの先行発売を経て、9月以降に薬局店頭での展開を予定している。ニュージーランドでは7月下旬から薬局チャネルで発売される。製品の製造は、ブラックモアズのブレイサイド工場で行われ、グループ内の製造・開発リソースが統合的に活用されている。
APAC地域におけるヘルスサイエンス事業の加速
キリングループは、2030年までにヘルスサイエンス事業の売上収益を3000億円規模に引き上げる目標を掲げている。今回の新製品投入は、ブラックモアズが持つ強力なブランド力や流通網と、キリンの技術力を融合させた象徴的な事例となる。同社は今後も、各国・地域の規制(行政機関によるルール)に準拠しながら、科学的根拠に基づいた製品ラインアップを拡充する方針だ。社会課題の解決と経済価値の創出を両立するCSV(共通価値の創造)経営を推進し、APAC地域におけるヘルスサイエンス事業のさらなる成長を目指す。
出典:キリンホールディングスプレスリリース(PR TIMES)
※文中の製品やサービスなどの名称およびロゴは、各社の商標または登録商標です。
タグ: 海外展開, 規制・認証
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